留学なしで話せるようになった英語の達人が教える、日本で、日本語で生活する人のための“現実的な”学習法。英語で英語を理解する必要なし! 英会話スクールも必要なし! 「英語脳」なんてナンセンス! 連載3回目の今日は、『英語は日本語で学べ! 留学なしで話せるようになった私の“現実的な”学習法』の著者が、スピーキング力を伸ばす方法を解説します。

わたしが2次試験(スピーキング)で落ちたわけ

 わたしは、留学はおろか、観光旅行を含めた英語圏での滞在経験のないまま英検1級に合格していますが、実は、2次試験(スピーキング)には一度落ちています。

 英検1級の2次試験の内容は、「時事問題や国際関係などの与えられたテーマから1つ選び、2分間のスピーチをして、スピーチに関連する面接官からの質問に答える」という形式です。
 初めて受験したのは大学受験生のときですが、ほとんど実のあるスピーチができず、不合格でした。

 それもそのはずです。
 問題のテーマに挙げられる「科学の発展は常に有益か」なんて、当時、日本語でも考えたことがなかったからです。

当たり前ですが、日本語で言えないことは、英語でも言えません。

 そこで、1回目の試験に落ちてからというものの、日々、日本語の新聞や雑誌、テレビなどを通じて時事問題や国際関係に触れて、自分なりの考えを持つように努めました。
 英語でスピーチをする前に、まずは“日本語”で考えて自分の意見を持つようにしたのです。
 それから英語でも言えるように練習して試験に臨んだところ、2回目で合格することができました。