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為替市場透視眼鏡

17年まで続くドル高大サイクル
新興国市場の動揺は深刻化せず

田中泰輔(ドイツ証券グローバルマクロリサーチオフィサー)
2014年3月17日
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 ドル相場は2017年まで続く上昇サイクルに入った可能性がある。ドル相場を読む上で、4~5年の景気変動に沿ったサイクルと、それを複数回含む17年サイクルを注視してきた。

 17年サイクルでは10年ほど下降し、6~7年上昇する。ドル安トレンドが02年から10年ほど続いたころから、17年サイクルのドル高への転換の兆候を意識し始めた。

 第一のポイントは、米国経済がバランスシート調整から脱して自律回復へと前進し、好景気に沿ったドル高軌道へ移れるか。第二は、同じく02年から10年続いたドルからユーロへの分散投資の潮流が変わり得るか。第三は、台頭する新興国経済の先進国に対する優位が変化するか、である。

 まず、米国経済には、11年末からようやく住宅部門に回復の芽が出てきた。順当に進めば、米国経済は15年ごろまで自律回復が続くと想定し、ドル相場の好転を見込んだ。これに先駆けて、欧州では10年暮れに表面化したギリシャ債務問題がこじれ、ユーロの信認が一気に低下した。新興国経済も11~12年の減速局面を経た後に、次の景気回復サイクルを容易には展望できない諸問題が噴出してきていた。

 この3条件がそろったことで、ドルの17年サイクルが11年4月に底入れしたと考えれば、ドル高が6年強、17年末ごろまでは続くことになる。

 実は過去の新興国のブームと危機はドルの17年サイクルに呼応して起こった。米金融緩和とともにドル安が続くとき、成長力の高い新興国にはドル資金が流入し、いっそうのブームに沸いた。しかし米景気回復が進み、金融引き締めからドル高に向かうと、そのマネーが逆流し、1980年代初頭に中南米諸国、90年代半ば以降にメキシコ、アジア、ロシアなどの新興国が苦境に陥った。

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