ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
消費税増税2014徹底攻略!

消費税増税直前「街角ウォッチ」(上)
円安デメリットを助長する消費税増税は誰のため?
家計を直撃する“ダブルパンチ”の知られざる正体

(家計編第6回)

吉田克己 [5時から作家塾(R) 代表/World Business Trend Tracker 主宰]
【第24回】 2014年3月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

燃料高と大雪で農家は大打撃
消費税増税で値上げのホテルも

 2月8日(土)、14日(金)の立て続けの大雪、特に14日から15日にかけての観測記録を塗り替えるほどの積雪とその後の雨によって、関東近県のハウス栽培農家が大打撃を受けた。

 当初(2月17日現在)各県の被害額は数十億円から百数十億円に上るとされ、積雪の影響が最も大きかった山梨県では、被害額の算定すらできていなかった。その後、群馬県の被害額は247億円に上方修正され、山梨県では被害額71億円に加えて、除雪費用として88億円が見込まれるという(2月24日現在)。

 影響は当然ながら食卓にも及び、野菜価格の値上がりは最高で5割前後に達している。テレビに映し出される、野菜価格の高騰に溜め息を吐く主婦の姿も記憶に新しいが、その姿を眺めながら心底肩を落としているのは、むしろ農家の人たちのほうだろう。北関東を中心に、今回の悪天候でハウスそのものが倒壊し、農業の継続が難しくなっている高齢者も多いと聞く。

 そもそもこの冬は例年より寒く、多くの農家がハウス栽培のための燃料コストの値上がりで少なからぬ打撃を受けており、大雪とその直後の雨でとどめを刺されてしまった格好である。

 値上がりといえば、そう、4月には5%から8%への消費税アップが控えている。筆者が自宅から駅に向かう途中に、最近常連になった手打ちうどんのいい店があるのだが、そこの女将さん曰く、「昨年から、電気代、燃料代、小麦粉……と上がるばっかりで、値段が下がったものは1つもない」そうだ。

 また、東京郊外で中堅ホテルの支配人を務めている友人からも、「飲み放題の(税込み)金額は据え置かせていただく予定ですが、お食事代は消費税分の値上げをさせていただきました」と説明することになる、と聞かされた。「でないと、とてもじゃないがやっていけないレベルの原価率になってしまう」というのだ。

 消費者にとって、たしかに野菜の値上がりは小さい額ではないだろうが、日常的に直接買っているものの値上がりは印象に残りやすいという面もある。ここ1年ほどの間に値段が上がっているもののうち、金額ベースで家計への影響が最も大きいのは、電気代、暖房のための灯油代、ガソリン代……のはずだ。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

吉田克己  [5時から作家塾(R) 代表/World Business Trend Tracker 主宰]

京都大学工学部卒。リクルートを経て2002年3月に独立。ダイヤモンド・オンラインでは、「消費インサイド」「デジライフNAVI」「就活の法則」などの企画・執筆に携わる。通信講座「『週刊ダイヤモンド』でビジネストレンドを読む」の講師を務める。編・著書に『三国志で学ぶランチェスターの法則』『シェールガス革命とは何か』『元素変換現代版<錬金術>のフロンティア』ほか。


消費税増税2014徹底攻略!

2014年年4月から、消費税率が5%から8%に引き上げられる。さらに1年半後には10%にまでの引き上げも待っている。前回の1997年の引き上げ以来、17年ぶりの消費税増税だけに、どのような影響が出るか、どんな準備をしたらいいのか迷うことも多い。景気にはどのような影響が出るのか、ビジネス上ではどんな準備をすればよいのか、個人の生活はどう守ればいいのか。「マクロ景気」「ビジネス」「個人生活」の3つの視点で、消費税増税を乗り切る「術」を考える。

「消費税増税2014徹底攻略!」

⇒バックナンバー一覧