ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
「会計&ファイナンス」 一流の経営者はどう使う?
【第10回】 2014年3月25日
著者・コラム紹介バックナンバー
田中慎一 [企業財務コンサルタント/株式会社インテグリティ・パートナーズ代表取締役],保田隆明 [神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師]

社長が税理士に相談する事トップ3
税理士・石本忠次氏(1)

1
nextpage

経営者と会計&ファイナンスの関係性に迫るシリーズ4人目のゲストとして、税理士の石本忠次氏に、さまざまな会社に助言を行なう立場からの、経営者、CFO・経理部長の理想像についてお聞きします。 石本氏は、税理士の資格を取得後、大手会計事務所での国際税務やM&A業務、ベンチャー企業のCFO、投資会社でのベンチャー投資業務など、会社の内側と外側の両方にかかわる実務を幅広く経験されています。現在は自身の会計事務所を経営しながら複数のベンチャー企業の監査役も務めており、ベンチャー企業の事情についても興味深いお話を聞くことができました。

税理士との賢い付き合い方は?

田中 ズバリ!税理士さんの賢い使い方を教えてください。

石本忠次(いしもと ただつぐ)
昭和48年生まれ。税理士。大学卒業後(株)KPMGピートマーウィック入社後、国際税務業務やM&Aアドバイザリー業務に従事。その後、ベンチャーキャピタルにて国内投資部及び審査部勤務後、医療画像ベンチャー企業のCFOとして経営企画・資金調達を経験し、2001年にブティック型会計事務所のメンターキャピタル税務事務所を開業。その後も、非常勤にて三井物産戦略研究所の客員研究員や上場及び非上場のベンチャー企業の社外役員を歴任。その経験を基に、スタートアップ企業から上場企業まで幅広い企業ステージにおけるメンターとして活躍中。

石本 自分の顧問先ではない会社の社長をやっている友人は、よく私のところへ税務相談に来るんですね。「なぜ、自分の顧問税理士に聞かないの?」と聞いてみたら「先生にこんなこと聞いたら怒られそう」「ダメって言われそう」と答えるんです。

田中 相談などはできず「お伺いを立てる」みたいなつきあい方になっているんですかね。

石本 私に一度確認してから、はじめて「先生に相談しよう」となるのです。まったくもって本末転倒な話ですよね。税理士が「先生」と呼ばれている習慣が悪いのかもしれません。私は「先生」と呼ばれるのが嫌いなので、「“石本さん”でお願いします」と最初にお願いしているんです。

田中 会計士や弁護士も同じかもしれませんね。

石本 そういう不要な距離感が、相談すべきことが相談できない、という変な関係を生んでしまっています。それから、社長さんは、みなさん見栄っ張りで強がりです。本当の数字をなかなか出したがりません(笑)。虚勢を張って大きく見せる傾向があるから、経営者仲間にも従業員にも本当の姿を出しません。

田中 でも、税理士に対しては本当の数字を伝える必要がありますよね。

石本 だから、“裸の付き合い”のような関係を構築できないとダメなんです。恋人のような関係です。税理士とは、そのような関係を構築して、税務以外のことでも相談するとよいと思っています。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
自分の時間を取り戻そう

自分の時間を取り戻そう

ちきりん 著

定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
生産性は、論理的思考と同じように、単なるスキルに止まらず価値観や判断軸ともなる重要なもの。しかし日本のホワイトカラー業務では無視され続け、それが意味のない長時間労働と日本経済低迷の一因となっています。そうした状況を打開するため、超人気ブロガーが生産性の重要性と上げ方を多数の事例とともに解説します。

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


 

田中慎一(たなか・しんいち) [企業財務コンサルタント/株式会社インテグリティ・パートナーズ代表取締役]

1972年生まれ。大学卒業後、監査法人太田昭和センチュリー(現あずさ監査法人)、大和証券SMBC、UBS証券などを経て独立。監査法人で上場企業の会計監査、IPO支援やデューデリジェンス業務、証券会社の投資銀行部門ではM&A、事業再生、資金調達に関するアドバイザリーサービスに従事。現在は、財務戦略に関するコンサルティングサービスを提供するほか、ベンチャー企業・中小オーナー企業の社外役員を務める。著書に『M&A時代 企業価値のホントの考え方』『投資事業組合とは何か』『あわせて学ぶ 会計&ファイナンス入門講座 』(いずれもダイヤモンド社)などがある。趣味は料理とトライアスロン。

保田隆明 [神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師]

1974年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師。リーマン・ブラザーズ証券(東京/ニューヨーク)、UBS証券東京支店で投資銀行業務に携わる。その後、起業、投資ファンド運用等を経て、10年より小樽商科大学大学院准教授、14年より昭和女子大学准教授、2015年9月より現職。雑誌、テレビや講演で金融・経済をわかりやすく解説する。著書は「あわせて学ぶ会計&ファイナンス入門講座」「実況LIVE 企業ファイナンス入門講座」(ともにダイヤモンド社)ほか多数。早大院商学研究科博士後期課程満期退学。
保田氏ブログ

 


「会計&ファイナンス」 一流の経営者はどう使う?

会計やファイナンスに関する知識の重要性は多くの人が主張しており、ここで改めて言うまでもありません。しかし、社長やCEO、CFOになるまでの人は、実際にどのように会計やファイナンスを使っているのか、あるいは勉強をしてきたのかは意外と知られていないものです。この連載では一般社員がなかなか知ることのない、経営者と会計&ファイナンスの関係性に迫ります。

「「会計&ファイナンス」 一流の経営者はどう使う?」

⇒バックナンバー一覧