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商品市場透視眼鏡

ウクライナ情勢と中国減速懸念
生じるスタグフレーションの芽

芥田知至 [三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部主任研究員]
2014年4月9日
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 3月に入って、国際商品市況は荒れた展開となっている。まず、世界景気の先行指標である銅の市況が急落し、目を引いた。その背景には、銅の最大消費国である中国における「影の銀行」の問題がある。換金性の高い銅はさまざまな形で「影の銀行」に絡んだ取引があり、例えば、銅輸入に際して資金をドル建てで借り入れ、人民元建ての「信託商品」や「理財商品」で運用して利鞘を稼ぐ取引が行われていたとされる。こうした取引に活用できるため、銅需要は実需以上に膨らんでいたとの見方もある。

 しかし、3月7日に太陽光パネルメーカー上海超日太陽能科技の社債利払いで不履行が発生したことをきっかけに、中国の金融情勢に対する疑心暗鬼が広がった。銅については、実需や金融的な需要が減ることや、損失限定や資金繰りのための換金売りが増えることを見越した売りが膨らんだとみられる。銅と同様の理由から鉄鉱石の市況下落も目立った。米国では、寒波の影響が後退し、天然ガス価格が2月下旬をピークに下落に転じている。

 国際商品の市況全般を見ると、下落品目よりも、値上がり品目のほうが多い。国際商品市況全般の動きを表すロイター・ジェフリーズCRB指数は、1月上旬をボトムに上昇し、3月に入って一時2012年10月以来の高値をつけた。

 南米の干ばつによって、コーヒー豆、粗糖、大豆などの価格が押し上げられている。また、ウクライナ情勢が緊迫したため、値上がりした品目も多い。ウクライナは小麦やトウモロコシの輸出国であり、経済混乱に伴う燃料の調達難などから、穀物の作付けが大幅に減少するとの観測がある。

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