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50代“アラウンド定年”社員のトリセツ 片山繁載

シニアを戦力化したいなら50代前半に手を打て!
会社も再雇用社員も幸せになれる職場の作り方

片山繁載 [人事・キャリアコンサルタント/日本マンパワー取締役]
【最終回】 2014年4月2日
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前回から、これまで本稿を書きながら考えたことを総括しながら、今後のシニア雇用と個人のキャリアをより価値あるものにするための提言を行ってきた。最終回となる今回は、その続きとなる4つの提言を紹介していきたい。

※【提言1】~【提言3】はこちらから

【提言4】50代前半から対策を打つことで
70歳まで働くセカンドキャリアの準備をさせよう

 シニアの戦力化には、「現有能力の戦力化」と「生涯能力の戦力化」がある。現有能力の戦力化は、新職務で“それなりに活用できる専門能力”を活かして採算のとれる戦力にすることだ。また、生涯能力の戦力化は、65歳まではもとより、仕事生涯を通じ、企業戦力として貢献できる能力を形成し活用することだ。現実に会社をはなれても、半数くらいのシニアが70歳くらいまで働いている。70歳現役社会はもう実現していると見たほうがよい。

 優先的に手を打つべきは、現有能力の戦力化だろう。役職定年前後から定年前OB化など問題化するシニアが出現し始めることを想えば、やはり50代前半あたりの“弛みはじめ”の時期からキャリアデザイン研修などを通じ、職業人生設計を行い、今後の働き方や専門能力を高めることなどセカンドキャリアの働き方の準備をしておくことも大切だ。

 再雇用で最も大きな障がいになるのは、個人の意識・価値観だ。多くのシニアが、セカンドキャリア期の働き方の理解とその心構えができていない。ファーストキャリアの生き方や価値観のままでは、セカンドキャリアは上手くいかない。上昇キャリアから下降キャリアへの転換期の受け止め方として、自己の内面を、次のセカンドキャリアに軸足をおいた価値観に転換できれば、意識面の切り替えは早い。

 要は、仕事の目標や価値観の切り替えをどう進めるかだ。これまでのファーストキャリア期は、仕事で頑張り、会社で出世、個人生活は後回しの働き方をしてきた。今後のセカンドキャリア期は、仕事貢献しながら会社とよき関係を保ち、個人生活もバランスの取れた働き方を目指せばよい。

 【図表-1】に示したような「キャリアの価値観軸」を変動させることが、その後の適応を円滑にさせる。

 セカンドキャリアへの働き方への転換には、仕事に対する目標や価値観の転換が必要であることを先に述べた。この価値観の置き替えを上手く進める対応の仕方として、「自己調整」が挙げられる。

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片山繁載 [人事・キャリアコンサルタント/日本マンパワー取締役]

法政大学社会学部卒業。大学卒業後、株式会社日本マンパワーに入社。教育事業部、人材開発部で教育研修業務を経験。1996年取締役就任。取締役退任後、1998年再就職支援事業を立ち上げ、民間企業・行政機関の人事・キャリアコンサルタントとして、多数の個人・組織のキャリアカウンセリング、キャリアサポートのコンサルに従事。傍ら行政機関の雇用・就業支援のコンサル、キャリアカウンセリング、一般企業のキャリア開発研修の講師・ファシリテータを経験、現在に至る。現在、株式会社日本マンパワー人事・キャリアコンサルタント、 キャリアデザイン研修インストラクター、取締役。


50代“アラウンド定年”社員のトリセツ 片山繁載

雇用延長制度の導入、公的年金支給開始年齢の引き上げなどにより、50代以上になっても企業で働くことが現実的になりつつある。しかし、当の50代社員は、やる気を喪失していたり、年下上司などからの評価が低い場合が少なくない。これから会社で増え続ける「中高年社員」は、どうすれば50代以降も活躍できるのか。また、周囲は彼らをどう動機づければ戦力にできるのか。

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