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石川和男の霞が関政策総研

「電気料金再値上げ」は誰の責任か?
政治と行政の不作為が招く電力コスト高止まり

石川和男 [NPO法人 社会保障経済研究所代表]
【第18回】 2014年4月7日
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収益を生み出す発電が
行われていない原発

 2011年3月11日の東日本大震災における大津波による東京電力福島第一原子力発電所の事故の後、日本国内では原子力発電所が“発電を再開できない”状態が続いている。原子力規制委員会による新規制基準の適合審査によって安全性を確認されないと発電再開が認められない運用となっている。

 この状況に関しては、しばしば“原子力発電所が稼働していない”と言われるが、正確には“原子力発電所の発電が停止している”ということ。使用済燃料の管理を始めとして、必要な業務は停止していない。日本の原子力発電所はどこも、福島事故にかかわらず現在でも『業務継続中』なのであって、収益を生み出す発電が行われていないだけだ。

 発電が再開できないでいることより、火力発電の焚き増しに伴う追加的な化石燃料費が激増し、電気料金が高止まっている。現在まで、東京、関西、九州、東北、四国、北海道の6電力会社が、その追加燃料費を賄うための電気料金値上げを認可されている(資料1)。

◆資料1


出所:経済産業省資料 拡大画像表示
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石川和男 [NPO法人 社会保障経済研究所代表]

1989年3月東京大学工学部卒業。同年4月通商産業省(現経済産業省)入省。資源エネルギー庁、生活産業局、環境立地局、産業政策局、中小企業庁、商務情報政策局、大臣官房等を歴任。2007年3月経済産業省退官。08年4月東京女子医科大学特任教授(~10年3月)。09年1月政策研究大学院大学客員教授。09年4月東京財団上席研究員。11年9月NPO法人社会保障経済研究所代表。ツイッター:@kazuo_ishikawa ニコ生公式チャンネル『霞が関政策総研』、ブログ『霞が関政策総研ブログ』


石川和男の霞が関政策総研

経済産業省の元官僚として政策立案の現場に実際に関わってきた経験と知識を基に、社会保障、エネルギー、公的金融、行政改革、リテール金融など、日本が抱えるさまざまな政策課題について、独自の視点で提言を行なっていく。

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