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鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

乱読・多読で歴史を掴み5000時間がむしゃらに
新社会人へ贈るインテリジェンス養成のヒント

鈴木寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]
【第5回】 2014年4月10日
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 こんにちは、鈴木寛です。

 このコラムを書いている現在、都内の桜が満開になっております。東京・本郷の東大キャンパスにも咲き誇っており、闊歩する学生の数も増えて、陽春のムードに包まれています。

 新年度で人心一新。まずは軽く近況報告ということで、さる3月29日付で日本サッカー協会の理事に就任しました。今回の評議員会・理事会で、私の理事就任と、国立西洋美術館長の馬渕明子さんが女性では初めてとなる副会長就任が決まりました。大仁邦弥会長から私と馬淵さんには「“社外取締役”として外の空気を入れてほしい」とお声掛けいただきました。

 私の課題はグローバル対応とガバナンス(内部統制)強化、コンプライアンスです。先月、浦和レッズのサポーターが人種差別ととられかねない横断幕を掲示して、Jリーグでは初の無観客試合という残念な事態がありました。こういう問題があると、FIFA(国際サッカー協会)の日本サッカーに対する視線が厳しくなります。実際、FIFAからは日本を含む各国の協会にガバナンス強化を要求されているという背景があります。

 サッカー協会のガバナンスは日本のスポーツ界ではしっかりしているほうなので、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、他の競技団体に対してもガバナンス、コンプライアンスに関して、サッカー界は「お手本」を示さなければなりません。17歳以下女子W杯で初優勝の快挙を遂げた「リトルなでしこ」を含めた選手たちの活躍を、後押しできる環境整備のお手伝いをしていきたいと思います。

「良いところ・悪いところ」を
見ずに辞めるのはもったいない

 そういうわけで、私もサッカー協会では「新人」ですが、この4月から新たに社会人の一歩を踏み出された方にお話をしていきたいと思います。学生向けには、以前もこちらで「書を読み、師や友と語らえ」と書きましたが、新社会人向けに発信する機会はあまり無かったように思います。もちろん、学生と社会人では同じ1年生でも全く異なります。

 まず贈る言葉を挙げろと言われると、「石の上にも三年」。昔から「桃栗三年、柿八年」と言うように、それ相応の成果が出せるようになるには一定の年月と忍耐が必要です。ひょっとしたら「すずかん、意外に古めかしいことを言うな」と思う読者もいらっしゃるかもしれません。

 私の教え子にはITベンチャーや社会起業家として若くして活躍する人たちが目立つので、私が「自分のやりたいことをすぐにやれ」と“促成栽培”を奨励しそうな印象があるかもしれませんが、彼らは寝ずに仕事をしているので、のべ仕事時間は少なくないのです(笑)。

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鈴木 寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]

すずき・かん/元文部科学副大臣、参議院議員。1964年生まれ。東京大学法学部卒業後、86年通産省入省。2001年参議院議員初当選(東京都)。民主党政権では文部科学副大臣を2期務めるなど、教育、医療、スポーツ・文化を中心に活動。党憲法調査会事務局長、参議院憲法審査会幹事などを歴任。13年7月の参院選で落選。同年11月、民主党離党。14年から国立・私立大の正規教員を兼任するクロス・アポイントメント第1号として東京大学、慶応義塾大学の教授に就任。同年、日本サッカー協会理事。15年2月から文部科学大臣補佐官として大学入試改革などを担当している。


鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

インテリジェンスとは「国家安全保障にとって重要な、ある種のインフォメーションから、要求、収集、分析というプロセスを経て生産され、政策決定者に提供されるプロダクト」と定義されています。いまの日本社会を漫然と過ごしていると、マスメディアから流される情報の濁流に流されていってしまいます。本連載では既存のマスメディアが流す論点とは違う、鈴木寛氏独自の視点で考察された情報をお届けします。

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