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利益モデルの考え方 ――儲かるビジネスモデルには共通する原則がある
【第2回】 2014年5月30日
著者・コラム紹介バックナンバー
山田英夫 [早稲田大学ビジネススクール教授],松風里栄子 [博報堂コンサルティング エグゼクティブマネジャー],山本曜平 [博報堂コンサルティング コンサルタント]

LINEとWhatsApp、ライバルサービスの
全く異なる利益モデルを比較する

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LINEは、スマートフォンの普及とともに爆発的にユーザー数が増え、国内5000万人、世界では4億人を超え、あっという間に日常生活になくてはならない存在となった。そのライバルと言われ、世界で最もユーザー数が多いWhatsAppは、実はLINEとは全く異なる利益モデルを持っている。

成長を続ける同一カテゴリーで、
異なる2社の利益モデル

 本年2月、Facebookが、アクティブユーザー数4億5000万人にのぼるメッセージングアプリ企業のWhatsAppを、190億ドル(約1兆9000億円)という途方も無い金額で買収すると発表した。この記憶に新しいニュースは、「日本でトップのLINEならいくらになるのだろう?」とメッセージングアプリの市場価値を改めて意識させた。

 メッセージングアプリの魅力は、なんといってもスマートフォンに最適化したユーザー間のコミュニケーション機能である。通信料無料である事と使いやすさが支持され、数年で急速に広まったビジネスである。

 LINEとWhatsAppは、この「メッセージングアプリ」という同一カテゴリーに属する競争相手とみなされている。しかし、その利益モデルは全く異なる。顧客が違う。商品が違う。そして目指しているビジネスの未来も違うと思われるのである。以下に両社の利益モデルを比較した。

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    山田英夫 [早稲田大学ビジネススクール教授]

    慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了(MBA)後、三菱総合研究所にて新事業開発のコンサルティングに従事。1989年早大に移籍。学術博士(早大)。専門は競争戦略、ビジネスモデル。アステラス製薬、NEC、ふくおかフィナンシャルグループ、サントリーホールディングスの社外監査役を歴任。主著に『経営戦略 第3版』(共著、有斐閣、2016)、『競争しない競争戦略』(日本経済新聞出版社、2015)、『異業種に学ぶビジネスモデル』(日経ビジネス人文庫、2014)、『逆転の競争戦略:第4版』(生産性出版、2014)、『ビジネスマンの基礎知識としてのMBA入門』(共著、日経BP社、2012)などがある。

    松風里栄子 [博報堂コンサルティング エグゼクティブマネジャー]

     

    博報堂MD戦略室 ブランディングディレクター、事業戦略とブランド戦略のコンサルティングを行うコーポレートデザイン部部長を経て現職。専門分野はコーポレートブランド・戦略の構築および実施支援、新ビジネスモデル構築、新規事業開発、マーケティング組織設計、組織改革、事業戦略の構築、M&A、ターンアラウンドにおけるブランド/事業戦略再構築、グローバル市場参入時の事業計画など。立命館APU/St. Edward’s Univ. Business in Japan講師(2012)、KBS47回MDPマーケティングコース講師(2012)、日本マーケティング協会Marketing Horizon誌編集委員、THNK The Amsterdam School of Creative leadership在籍

     

    山本曜平 [博報堂コンサルティング コンサルタント]

     

    大阪大学工学部卒業。大手証券会社、事業会社を経て、2010年より現職。専門分野は新規事業開発・ビジネスモデル開発であり、消費財、製薬、建設、金融、素材など幅広い業界に携わっている。

     


    利益モデルの考え方 ――儲かるビジネスモデルには共通する原則がある

    「あなたの事業が儲からないのは、戦略のせいか? それともビジネスモデルのせいか?」という質問に簡単に答えられる人は少ない。そもそも「儲からないビジネスモデル」というのは、論理矛盾である。しかし、すべてのビジネスには、なんらかのビジネスモデルがあり、多くの日本企業のビジネスモデルの利益率は低いままである。儲かるビジネスモデルで何が重要か?――本連載では、利益モデルというコンセプトをもとに、ビジネスモデルの核心に迫る。

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