ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside Enterprise

送金障害で二の次にされた
三菱UFJ銀の「顧客目線」

週刊ダイヤモンド編集部
2014年5月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 4月30日、午後4時30分。三菱東京UFJ銀行のシステム部門は、無情にも動き続ける時計の針を眺めながら、深いため息に包まれていた。

ホームページ上で障害の周知が遅れたことに対しては、監督当局も厳しい目を向けている
Photo by Ryosuke Shimizu

 顧客からの依頼で、同日中に振り込むはずだった6万4162件のうち、2万2802件(約30億円)が障害によって送金できず、そのまま時間切れを迎えてしまったからだ。

 メガバンクにとっては、規模の小さい障害ではあるものの、三菱UFJの一連の対応からは、「顧客目線」を二の次にしたかのような姿が見え隠れする。当時の状況を振り返りながら、具体的に問題点を探っていこう。

 今回障害が発生したのは、三菱UFJの「定期自動送金サービス」。個人や企業の依頼を受け、毎月の賃料などを定期的に自動で振り込むサービスだ。

 前日の夜、プログラムの不具合によって、約42万件ある契約のうち、約6万1000件余りが30日付で振り込むべき案件として、正しく抽出されなかったのだ。問題はここからだ。

見通しの甘さで広げた傷口

 「振り込みができていない」

 顧客から、銀行にそうした一報が入ったのは30日の午前9時45分。それから1時間後の午前11時前には、障害対応のチームが立ち上がり、原因究明に向けた作業を開始した。

 このとき、行内ではタイムリミットとなる午後4時半までには障害を復旧させ、無事に振り込み処理を終えられるという甘い見通しを立てていた。そのため、「(障害の発生を)公表する必要はないと当初は考えていた」(村林聡常務)という。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年3月4日号 定価710円(税込)

特集 文系こそ学べ 勝つための絶対スキル データ分析

統計分析 Excel入門 データに強くなる

【特集2】
コーヒービジネス大活況
サードウェーブの次に来る波

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「inside Enterprise」

⇒バックナンバー一覧