ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
保田隆明 大学院発! 経済・金融ニュースの読み方

北京では「大学院卒が当たり前」の時代に

――北京出張で垣間見た中国人の勉強欲

保田隆明 [神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師]
【第13回】 2008年10月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 先日、3連休を利用して北京に出張してきた。今後増加するであろう日中間での投資案件、事業提携、M&A案件のアドバイザリー業務の立ち上げを日本側で手伝うこととなり、そのためのフィールドワークや中国側パートナーとの顔合わせやスキームの詰めなどが目的であった。

 土曜日の午後の大学院の授業後そのまま成田空港に向かい夜の便で北京入りし、火曜日の昼の便で戻り、そのまままた大学院に直行し夜の授業を受けると、授業を休むことなく出張が可能である。北京という近距離出張ゆえに可能なスケジュールなのだが、日曜日の夜から月曜日の夜にかけて5~6件のミーティングをこなすことができ、実りある情報交換、商談の数々であった。

北京の書店では
ビジネス書が大人気

 滞在中の日曜日に街中を散策した際、王府井という北京の銀座のような場所にある大型書店に立ち寄ってみてびっくりしたことがある。

 書店にとって1階は最も本が売れる場所だが、その1階には日本の書店で見かける一般雑誌のコーナーはなく、ベストセラーとビジネス書が占めていた。そしてそれらビジネス書の前で多くの人が本を吟味しているのだ。

 日本でも丸の内にある丸善だと1階はほぼビジネス書関連で埋め尽くされているが、王府井が銀座と同等であると考えると、日曜日の銀座の大型書店の1階にビジネス書がずらりと並び、そこで多くの人が本を探しているというのは想像しにくい。

 並んでいたビジネス書を見てみると、

 「アメリカドルの崩壊」
 「中国元がアメリカドルにとって代わる」
 「世界金融危機」
 「サブプライム危機」

 といったタイトルの本が並んでおり、凋落する世界経済や金融市場に対する関心の高さと、その中での中国の立ち位置の変化への関心が高いことが印象的であった。世界や海外への興味の度合いが、日本よりも高いのではないかと書籍を見る限りは思われた。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR


おすすめの本
おすすめの本
保田隆明氏の著書「実況LIVE 企業ファイナンス入門講座」好評発売中!

経済・金融のグローバル化に伴い、企業を取り巻く環境は複雑化。ビジネスパーソンにとっても、経営戦略とファインスに関する知識は不可欠になっています。本書では、資金調達やM&Aなど、経営戦略とファイナンスの関係を基本から徹底解説します。 2100円(税込)

話題の記事

保田隆明 [神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師]

1974年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科准教授、昭和女子大学非常勤講師。リーマン・ブラザーズ証券(東京/ニューヨーク)、UBS証券東京支店で投資銀行業務に携わる。その後、起業、投資ファンド運用等を経て、10年より小樽商科大学大学院准教授、14年より昭和女子大学准教授、2015年9月より現職。雑誌、テレビや講演で金融・経済をわかりやすく解説する。著書は「あわせて学ぶ会計&ファイナンス入門講座」「実況LIVE 企業ファイナンス入門講座」(ともにダイヤモンド社)ほか多数。早大院商学研究科博士後期課程満期退学。
保田氏ブログ

 


保田隆明 大学院発! 経済・金融ニュースの読み方

仕事と両立しながら大学院に通い始めた保田隆明が、大学院で学ぶからこそ見えてきた新しい視点で、世の中の「経済・金融ニュース」をわかりやすく解説する。

「保田隆明 大学院発! 経済・金融ニュースの読み方」

⇒バックナンバー一覧