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宅森昭吉の景気の「気」を読む

「嵐」の新曲販売数で見る景気動向
エルニーニョ発生でも大冷夏は回避?

宅森昭吉 [三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミスト]
【第9回】 2014年5月23日
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エコノミストのコンセンサス調査である「ESPフォーキャスト調査」では、ほとんどのエコノミストが14年度夏以降の景気を上向きとみていることがわかる。身近な指標では人気アイドルグループ「嵐」の新曲「GUTS!」の初動売上が50万枚を超え、景気の腰の強さを示している。懸念材料はエルニーニョ現象による冷夏だが、大冷夏発生の可能性は低いと見た。

消費税引き上げの影響は「想定内」

 エコノミストのコンセンサス調査である「ESPフォーキャスト調査」では、エコノミストの景況感の総意を総合景気判断DIでみることが可能だ。全員が景気上向きとみるなら総合景気判断DIは100、全員が景気下向きとみるなら0。景気の分岐点は50である。

 5月調査で見ると、14年1~3月期90.0のあと、4~6月期は景気判断の分岐点50を大きく下回る7.3となった。その後、7~9月期には82.9に持ち直し、10~12月期は93.9、さらに15年1~3月期93.9、4~6月期は96.3と高水準が続く。ほとんどのエコノミストが、14年度夏以降の景気を上向きとみていることがわかる(グラフ)。これは4月調査までと同じ結果である。消費税引き上げの影響は一時的というこれまでの見通しは変わらず、「想定内」という感じだ。

(出所)日本経済研究センター
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 全国百貨店売上高4月分の売り上げは、3月の駆け込みの反動もあり▲12.0%と2ケタ減少だが、下落幅としては3月分の25.4%増の反動減としては小幅にとどまった。マーケットニュースの百貨店サーベイによると、5月は14日までの売り上げについて減少が続いているものの、その減少率は4月より縮小して概ね前年比1桁になっている。消費税の販売への悪影響については、大きくなかったと言えよう。マーケットニュースによると「一部の百貨店からは、7月には前年比ゼロか微増に戻るという声もある」という。

雇用はしっかり、自殺者10ヵ月連続減少

 雇用はしっかりしている。内需がしっかりしてきたので、非製造業での円安によるコスト増の悪影響を需要増でカバーできたことなど雇用をめぐる環境は改善している。3月の完全失業率は3.6%という水準まで低下してきた。

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宅森昭吉 [三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミスト]

たくもり・あきよし/三井住友アセットマネジメント 理事・チーフエコノミスト。1957年東京生まれ。1980年3月慶應義塾大学経済学部卒業、同年4月三井銀行(現、三井住友銀行)入行。調査部、市場営業部などを経て94年11月さくら証券チーフエコノミストに。2001年4月さくら投信投資顧問チーフエコノミスト、02年12月三井住友アセットマネジメント、チーフエコノミスト、12年4月1日より現職。主な著書に『ジンクスで読む日本経済』(東洋経済新報社)、「日本経済『悲観神話』はもういらない」(中央公論新社)など。内閣府「景気ウォッチャー調査研究会」委員、日本経済研究センター「ESPフォーキャスト調査委員会」委員、景気循環学会・常務理事も務める。


宅森昭吉の景気の「気」を読む

景気を決めるものは何でしょうか。消費動向、企業の設備投資、海外の経済状況……。いろいろありますが、大切なのは景気の「気」。三井住友アセットマネジメント理事・チーフエコノミストの宅森昭吉さんが、難しい経済指標だけではなく、プロ野球の日本シリーズの組み合わせ、ヒットしたテレビドラマ、天候などなど、社会の森羅万象の動きから、景気の現在とこれからを読み解きます。

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