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うちの会社のスゴい商品をヒットさせる方法 石黒不二代

「日本人の生産性」は先進国で19年連続最下位
非効率なホワイトカラーの働き方はどう変わるべきか

石黒不二代 [ネットイヤーグループ代表取締役社長兼CEO]
【第6回】 2014年6月6日
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 ところで、あなたの会社の「業務システム」は使いやすいものですか。きっと、とても使いづらいという方が多いのではないでしょうか。BtoC向けに作られるソフトであれば、使い易さが普及につながるため、ユーザーの使い心地に配慮したものが多いのですが、BtoBとしてつくられる「生産管理システム」や「販売・在庫管理システム」は往々にして使いづらいことばかりです。

 一体なぜか。それは、各企業が個々で発注して使いやすい業務システムを作ろうとすると、デザイン費が高くなるため、導入担当者や企業の決済者が「使い勝手なんてどうでもいい」と真っ先に削除しがちだからです。実際、そのデザイン部分にいくら投資してもいいのかわからず、判断ができないともいえます。ただ、いつまでも使いづらいものを使っていては、社員の生産性は上がりません。

 しかし最近では、セールスフォースやグーグルなどが展開するクラウドサービスの登場で、日常に利用する業務サービスが多く提供されるようになりました。セールスフォースやグーグルは、クラウドやデータの基盤を提供するのですが、その基盤上で動くアプリケーションは、第三者であるデベロッパーが提供しています。デベロッパー同士の競争も激しく、その結果、安価で品質のよいサービスが市場に出回っているのです。デザイン費がいくらかなどということを意識せずに安価で業務システムを使えるような環境になってきたといえるでしょう。

 クラウドの導入によって、生産性の向上以外にもう1つ重要な変化をもたらす可能性があります。それは、様々なシステムによる分析処理情報を経営者やマネジャーが中央集権的に見るのではなく、現場の社員もその恩恵にあずかれ、リアルタイムに見られるようになることです。私はこれを、コンピュータリソースの民主化と呼んでいます。

 民主化のメリットは、現場の社員も自らデータを参照することで、指示を受ける前に戦略を立て提案ができること、つまり、経営者と同じ目線で考えられる人が増えることです。今まで取れなかった活動の情報をしっかり集め、クラウドで処理することが、社員に武器を与えることにつながるのです。

最も効率のよい営業スタイルは?
クラウドスケジューラーがもたらす時短メリット

 では、社員の生産性向上につながる「業務システム」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

 クラウドを基盤にしたスケジューラーサービスを例にお話していきましょう。今までのスケジューラーソフトでも会議や出張、外出、来客などを書き込むことはできました。しかし、クラウドに基盤があるメリットは、書き込んだデータを集計することができること、それを分析すると、社員1ヵ月の時間の使い方をフィードバックすることが可能になります。

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石黒不二代 [ネットイヤーグループ代表取締役社長兼CEO]

スタンフォード大学にてMBA取得後、シリコンバレーにてハイテク系コンサルティング会社を設立し、日米間の技術移転等に従事。2000年よりネットイヤーグループ代表取締役として、ウェブを中核に据えたマーケティングを支援し独自のブランドを確立。

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こんなにすごい技術、製品がうちの会社にはあるのに、なぜ売れないんだろう…。これは多くの日本企業が直面している問題といえます。この連載では、インターネットが当たり前の時代において、経営の目線から自社の技術を生かしつつ、ユーザーに受け入れられてヒットする商品の作り方を解説していきます。

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