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富士通の事業再編に透ける
国内半導体産業の泥沼劇

週刊ダイヤモンド編集部
2014年8月4日
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富士通が、半導体生産の撤退にようやくめどを付けた。しかし、売却交渉においても波に乗り遅れるその姿からは、国内半導体産業全体の手詰まり感が見えてくる。

 生産から事実上の撤退へ──。富士通が進めていた半導体事業の再編計画が、ようやくまとまりそうだ。

三重工場(右下)売却方針を発表し、富士通の山本正已社長が頭を下げた昨年2月の記者会見。泥沼劇はここから始まった
Photo:AFP=時事
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 システムLSIなどを製造する、主力拠点の三重工場は、半導体受託生産世界3位の台湾・聯華電子(UMC)に段階的に売却。車載用マイコンなどを製造し、生産集約を進めてきた福島県の会津若松工場も、米オン・セミコンダクターに売却する方向で、両社と最終調整に入っている。

 そもそも、富士通がじり貧の半導体生産から撤退する方向性を打ち出したのは、今から約1年半前の昨年2月のことだ。生産ラインや製品の陳腐化が速い半導体分野で、工場の売却交渉は時間との戦いでもあったはずだが、一体なぜここまで長期化したのか。

 「TSMCは交渉できるのに、なぜわれわれは席に着けないのか」

 今回三重工場の売却先に浮上したUMCの幹部は、富士通に対して繰り返しこう迫ったという。この幹部の言葉通り、これまで三重工場売却先の「最有力候補」は半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)だった。

 しかし、関係者によると、TSMCの名前を挙げて事業再編計画を発表した昨年2月の時点で、実は同社からはほぼそっぽを向かれており、交渉の“空白期”がしばらく続いていたという。

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