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「引きこもり」するオトナたち

「家を捨てよ、島へ出よう」
都会の引きこもり青年が小豆島へ旅立つ理由

池上正樹 [ジャーナリスト]
【第209回】 2014年8月7日
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中学3年生から引きこもりの25歳は
なぜ小豆島への移住を決めたか

 街で引きこもり生活を送っていた青年が、元中学・高校教師の劇団主宰者との出会いをきっかけに、自らの意思で「家を出よう」と決意。この9月から四国の小豆島へ劇団主宰者と一緒に渡って、演劇、農業、地域との交流を通して「つなぎなおし」を行なおうという「愚放塾」の活動に参画する。

 島という新たな新天地で、自分の「つなぎなおし」を目指すのは、高橋優磨さん(25歳)。

 宮城県にある実家で、中学3年のときから不登校になり、高校時代はまったく学校へ行けなかった。

 その後、上京して入った都内の専門学校も1年ほどで中退。1年間、独学で勉強して、首都圏の大学に入学する。

 大学時代も引きこもり傾向があった。ただ、何とか昨年3月に卒業。就職活動をして、大手法人の事務職に内定をもらっていたものの、「もっと面白く生きたい。このまま就職しても、つまらない大人になりそうな感じがあったので…」と、内定を辞退した。

 昔から漠然と、ゼロから仕事を創り出す起業的なことをしたいとも思っていた。

 以来、高橋さんは実家に戻らずに、家賃の安い部屋を神奈川県の小さな都市で見つけて、再び引きこもった。

 「不登校や引きこもりの経験を生かし、面白そうな働き方をしたいと思っていたんです。“フツー”の社会からはみ出したような人たちと一緒に、何かできるといいなという感じでした」

 この間、ネットで検索していたら、株主の取締役全員がいわゆる“ニート”と呼ばれる若年無業者の会社「NEET株式会社」や、当事者が先生になって引きこもっていた経験や知恵を親や一般の人たちに伝える「ひきこもり大学」の記事を見つけた。

 そして、「NEET株式会社」の取締役の1人にエントリーしつつ、ひきこもり大学にも参加。自ら講師を務めたこともある。

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池上正樹 [ジャーナリスト]

通信社などの勤務を経て、フリーのジャーナリストに。主に「心」や「街」を追いかける。1997年から日本の「ひきこもり」界隈を取材。東日本大震災直後、被災地に入り、ひきこもる人たちがどう行動したのかを調査。著書は『ひきこもる女性たち』(ベスト新書)、『大人のひきこもり』(講談社現代新書)、『下流中年』(SB新書/共著)、『ダメダメな人生を変えたいM君と生活保護』(ポプラ新書)、『あのとき、大川小学校で何が起きたのか』(青志社)など多数。TVやラジオにも多数出演。厚労省の全国KHJ家族会事業委員、東京都町田市「ひきこもり」ネットワーク専門部会委員なども務める。YAHOO!ニュース個人オーサー『僕の細道』

 


「引きこもり」するオトナたち

「会社に行けない」「働けない」――家に引きこもる大人たちが増加し続けている。彼らはなぜ「引きこもり」するようになってしまったのか。理由とそうさせた社会的背景、そして苦悩を追う。

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