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今週のキーワード 真壁昭夫

政治信念なき号泣県議、LINE恫喝府議の“罪と罰”
限界迫る地方社会で問われる議員たちの役割期待

真壁昭夫 [信州大学教授]
【第340回】 2014年8月26日
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中学生との「LINEトラブル」で除名
これでは安心して政治を任せられない

 8月中旬、無料通話・メールアプリ「LINE」で女子中学生とトラブルを起こし、大阪維新の会から除名処分を受けた山本景・大阪府議が、反論の記者会見を行った。その場で同氏は、除名処分や一部のメディアの報道、さらには橋下代表に対する反論を述べた。

 公の場で自分の意見を述べることは、決して悪いことではない。しかし、今回の事件の発端となった女子中学生とのLINEでのやりとりで、「ただでは済まさない」「徹底的にやる」などというメッセージを送ったことについては、「大人げない」との評価を受けるのは当然だろう。

 問題は、そうした人材が大阪府議会の議員として、地方政治を担う立場にいることではないだろうか。同氏は、民主主義の手続きに基づいて選任されたわけだから、形式上の問題はないのだが、本当にそうした人に重要な府政の運営を任せていいのだろうか。おそらく、多くの人が不安を感じることだろう。

 つい先日も、野々村竜太郎・元兵庫県議が政務費の不可思議な支出を追及され、会見の場で泣き叫ぶ場面がテレビを通じて全国に報道された。そのインパクトは大きく、日本だけに留まらず英国などでも話題となった。

 もちろん、地方政治を担当しているのはそのような人たちばかりではないだろう。ただ、大切な地方政治を背負う人たちの中に、どうも適任とは思えない人がいることも間違いないようだ。

 人口減少・少子高齢化が鮮明化する地方では、これから地域を経営する政治の機能が一段と重要になることは言を俟たない。会見で駄々っ子のように泣き叫ぶ政治家の姿を見せられると、わが国の地方政治は本当に大丈夫なのだろうかと心配になってしまう。

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真壁昭夫 [信州大学教授]

1953年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。ロンドン大学経営学部大学院卒業後、メリル・リンチ社ニューヨーク本社出向。みずほ総研主席研究員などを経て現職に。著書は「下流にならない生き方」「行動ファイナンスの実践」「はじめての金融工学」など多数。


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