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ロシアから見た「正義」 “反逆者”プーチンの挑戦

日本に行きたい?行きたくない?
プーチンとロシアの本音を徹底解説!

北野幸伯 [国際関係アナリスト]
【第5回】 2014年8月27日
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 日本では今、「プーチンが何を考えているかわからない」という話をよく聞く。マレーシア機撃墜事件の後も、ウクライナ政府vs親ロシア派の内戦は収まらず、ロシアと欧米の制裁合戦が続いている。日本も消極的にではあるが、欧米に追随して制裁を強めており、ロシアの日本への態度も一見すると、徐々に硬化しているように見えるだろう。一体、プーチンはウクライナ情勢と欧米との悪化した関係の落としどころをどこにするつもりなのか。そして、日本との関係をどうしていきたいのだろうか。

 これを理解するために、今回は二つのテーマに触れる。一つは、「プーチンとロシア国民が、今何を考えているか?」。もう一つは、「プーチンは訪日を実現したいのか?否か?」。

プーチンの「頭の中」を知ることは可能か?
日欧米とまさに「正反対」のロシア報道

 実をいうと、「プーチンの頭の中」(何を考えているか)を知ることは可能である。なぜなら、ロシアは「独裁国家」で「報道の自由がない」からだ。

 たとえば日本には、「安倍総理を失脚させることを天命と考える」A新聞のようなマスコミもいる。一方で、「安倍総理を守ることに熱心な」S新聞もある。つまり、総理に対して、「賛成」「反対」のメディアがあり、バランスがとれている。

 ところが、ロシアに、「反プーチンマスコミ」はない。正確にいうと、あるのだが、「とても細々と」存在している。ロシアの「3大テレビ」といえば、国営「1カナル」と「RTR」、そして民法最大手「NTV」のことを指すが、このすべてが、クレムリンの支配下にあり、プーチンを批判する報道はいっさい見られない。

 ということは、どういうことか?プーチン → 大統領府 → ロシアメディア というラインが一直線でつながっているということを意味する。つまり、ロシアの国営テレビを見れば、「プーチンが何を考えているか?」「何をプロパガンダしたいのか?」がわかるのだ。

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北野幸伯 [国際関係アナリスト]

きたの・よしのり/1970年長野県生まれ。モスクワ在住24年の国際関係アナリスト、作家。その独特の分析手法により、数々の予測を的中させている。1996年、日本人で初めて、ソ連時代「外交官・KGBエージェント養成所」と呼ばれたロシア外務省付属「モスクワ国際関係大学」(MGIMO)を卒業(政治学修士)。1999年創刊のメールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」は現在読者数3万6000人。ロシア関係で日本一の配信部数を誇る。主な著書に「隷属国家日本の岐路」(ダイヤモンド社)、「プーチン最後の聖戦」、「日本自立のためのプーチン最強講義」(共に集英社インターナショナル)など。


ロシアから見た「正義」 “反逆者”プーチンの挑戦

ウクライナ問題などで欧米に楯突き、“反逆者”となったプーチン・ロシア大統領。しかし、ロシア側から物事を眺めれば、ウクライナ問題で暗躍する欧米側の思惑など、日本で報道されている“事実”とは異なるものが見える。気鋭の国際関係アナリストがモスクワから、欧米vsロシアの真相を解説する。

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