「頭のいい子は、きっとノートもきれいなんだろうな」。このように思われる方が多いのではないでしょうか。ですが、多くの子どもたちを見てきた経験から言うと、必ずしも「ノートがきれいな子=学力の高い子」ではありません。ノートの正しい取り方についてお話しします。

ノートはメモであり、
練習帳

 ときどき「どんなふうにノートを取ればいいですか?」と質問されることがあります。近年は「東大生はこんなふうにノートを取っている」という種類の本が出版されるなど、「ノートの取り方」にも注目が集まっています。

 多くの子どもたちを見てきた経験から言うと、必ずしも「ノートがきれいな子=学力の高い子」ではありません。

 むしろ勉強ができる子ほど、感覚的、直感的にノートに書き込んでいくので、おせじにも「きれいに整理されたノート」とは言えません。しかし、私はそれでいいと思っています。

 ノートというのは、メモであり、練習帳だからです。

 例えば、算数の場合なら「左ページに問題をきれいに書いて、計算、筆算は右ページを使う」といった整然とした使い方をする必要はまったくありません。乱雑でもいいから、とにかく手を動かして計算をする。その際のメモ帳、練習帳としてノートが機能すればそれでいいのです。