旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理
【第79回】 2014年9月5日 車 浮代

利休が好んで茶菓子に使った「胡麻」は
究極のアンチエイジング食材

 この頃までは高価だった胡麻も、江戸時代には栽培が進み、庶民の口にも入るようになりました。

 菓子以外にも、胡麻和えや白和え、胡麻豆腐など、胡麻を使った料理法は江戸時代の料理書にたくさん掲載されています。

利休卵(『万宝料理秘密箱』より)
【材料】白胡麻…大さじ3/卵…2個/酒…大さじ1.5/醤油…小さじ1/(お好みで)砂糖…大さじ1
【作り方】①白胡麻を炒り、熱いうちに摺り鉢でよく摺る。②1に砂糖を入れて混ぜ、酒と醤油と溶き卵を少しずつ加えながら、なめらかになるまでよく混ぜる。③2を器に入れ、蒸気が上がった蒸し器に入れて、強火で2分、弱火で10分蒸す。冷めたらスプーンなどですくって盛り付ける。

「利休」の名がついた料理もいくつか残っていますが、これは千利休が胡麻菓子や胡麻料理を好んだことと、利休好み焼き物の器が、胡麻を散らしたような風合いをしていたことから名付けられました。

 健康維持に素晴らしいパワーを発揮する胡麻には、人間が生きてゆくために、必要な栄養素が全て詰まっています。

けんぴん(『古今名物御前菓子秘伝抄』より)
【材料】小麦粉…100g/黒胡麻…10g/胡桃…10g/砂糖…大さじ3/醤油…大さじ2/水…100ml/油…少々
【作り方】①胡桃は粗めに刻み、水と醤油は合わせておく。②ボウルに小麦粉、砂糖、黒胡麻、胡桃を入れて醤油水を徐々に加えて練り合わせ、5分程度置く。③卵焼き機に油を薄くひき、2を流し込んで弱火で両面を焼いてからお好みの形に切る。

 ざっと挙げただけでも、美肌効果、コレステロール除去、脳梗塞の予防、便秘や冷え症の解消などありますが、何と言っても胡麻の優れた点は、アンチエイジング効果にあります。

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旬を楽しみ、身体が喜ぶ 江戸料理

栄養価の高い旬の食材を、あまり手を加えずにいただく――。これが江戸料理の醍醐味であり、健康長寿につながる正しい食のあり方だと思います。このコラムでは、江戸料理と健康をテーマに、食材ごとの情報とレシピをご紹介していきます。

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