経営 X 人事

そもそも、どのように人事パーソンは学び、成長するのか? (前編)

このブログをお読みいただいている方々の多くは人事業務を担っている方や人事分野に興味をお持ちの方だと思います。そのような皆様の参考にしていただければ……という思いで書いていきたいと思います。人事に求められる仕事は、会社の規模やビジネスモデル、企業風土によって異なります。そしてどのような人事でありたいかは、人事責任者によって多種多様です。よって、「こんな風に考えている人事もいるのか」という一例として、気軽にお読みいただければ嬉しい限りです。では最初に、「どのように人事パーソンは学び、成長するのか?」という視点に、私自身の体験を交えてお伝えしていきたいと思います。

人事に求められる
3つの適性

 日本企業にはまだまだ、「人事部は選ばれた人が配属される特別な部署」というイメージをお持ちの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

 私が新卒で入社したのは当時、創業60年近くになる老舗ホテルでしたが、そのような空気が社内で流れていました。

 入社後の研修期間中、こちらから挨拶してもきちんと挨拶を返してもらえない方がいたのに、私が人事部に配属になった途端、相手から挨拶されるようになったという、今では笑い話のような出来事もありました。

 このエピソードの背景には、人事部が全社の人事権を持ち、人事異動や昇降格に対する大きな権限を持っていたことがあります。そのような環境下では、内定者の中から一番優秀な人材を配属することが可能だと、周囲から思われても仕方のないことです。

 ただし、実際には“優秀”というのは正しい表現ではなく、“適性があるかどうか”であることは言うまでもありません。

 では具体的に、人事の適性とは何か。

 社会人として必要とされる適性に加え、業務特性上、まず下記は最低限必要な要素だと考えています。

○人の噂話をしない人
○他人の給与を知ってもモチベーションを維持できる人
○謙虚さを持ち続けられる人

 かなり具体的な言葉で挙げてみましたが、つまりは、情緒的成熟度や、自己効力感の高い人材であることが求められます。ただ、自己効力感は仕事を通じて上げていくことできます。ですから、配置の時点では情緒的成熟度の方が大切かもしれません。

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藤井久仁子

1968年、大阪府生まれ。1991年、大阪教育大学教育学部卒業、ロイヤルホテル入社。人事部にて採用、教育、制度企画、労務など幅広く携わる。社会人10年目に、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンへ。開業準備の段階から人事担当者として参画。エムティーアイ人事部長、人材開発部長を経て、2013年から現在のアバントにて勤務。2010年3月グロービス経営大学院(MBA)修了。

 


人を育てる会社の人事

老舗ホテル、アミューズメントパーク、ITと、様々な業界で長年にわたり幅広く人事に携わってきた藤井久仁子氏。その知見をもとに、経営に資する人事を実現するための、人事パーソン自身の成長について語る。

「人を育てる会社の人事」

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