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熊谷組が優先株の消却を完了
復配期待高まるも不安な前途

週刊ダイヤモンド編集部
2014年9月22日
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 再び成長への道筋を描けるか──。中堅ゼネコンの熊谷組は10日、三井住友銀行(SMBC)を引受先として発行していた1470万株、約74億円分の優先株を普通株と交換し、消却したと発表した。これにより、債務超過に陥って2003年にSMBCらに割り当てた合計300億円分の優先株の消却が完了した。

中堅ゼネコンも株価は上昇しているが、今後の業績は建設コストの動向に左右されやすい
Photo by Satoru Okada

 建設需要の増加を追い風に業績は回復。08年3月期以来となる復配への期待が高まるが、建設コストも上昇する中で前途には不透明感も漂う。

 「トンネルの熊谷」と呼ばれ、1950~60年代に富山県の黒部ダムでのトンネル工事を手掛けて映画化されるなど土木工事の技術力には定評がある熊谷組。だが、バブル期に他の中堅ゼネコンと同様、海外不動産や国内ゴルフ場への投資にのめり込み、2000年代には1000人規模のリストラを行い、金融機関から数千億円単位の債権放棄を受けた。

 13年3月期は建設コスト高騰のあおりで10億円の最終赤字に沈んだものの、14年3月期は土木を中心に受注高が伸び、利益率も改善して42億円の最終黒字を果たした。優先株の消却も完了し、20年の東京五輪開催に向け堅調な建設需要に乗って回復を続けたいところだ。

 だが人手不足による建設コストの高騰は、とりわけ大手よりも中堅クラスへの影響が深刻だ。

 型枠工や鉄筋工など高度な技術を要する熟練工の高齢化で人手不足が懸念されているが、ある大手ゼネコン関係者は「職人は減ってはいるが、いないわけではない。カネを積めば人は集まる」と話す。大手なら人手をかき集めるのにカネが掛かっても、巨大工事を全国で展開して利益を厚くできるほか、価格転嫁の余地もある。

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