クロージングのときもそうです。

「社長、私どもにいいものがあります。採用されませんか?」
そうするとこの社長はびっくりすることに、次のように言われたのです。
「そうだね」

 こうして、アプローチ即決クロージングを実現しました。

 やがて、人材教育カリキュラムの販売をしていたときに、個人・代理店実績全国第1位となり、世界84ヵ国の代理店2500社の中で世界大賞を獲得したほどに営業の成果がでたのです!

聞くことで、お客様の欲求を高めていく

 質問型営業を習得するうえで、欠かせない2つの原則があります。

 第1の原則「営業とはお役立ちの情報提供である」。とにかくお役に立ちたいという気持ちで、困っているお客様を解決する、そして望んでいることを実現するサポートが営業の仕事です。この気持ちが育たないことには、始まりません。

 第2の原則「人は自分の思った通りにしか動かない」。お客様が「どう思っているか? どう感じているか?」を質問すると、「すべてはその人の感じていることや思っていることから始まり、決断という行動になる」。これは変えようのない事実だと知ることです。

 だから、お客様が買いたいと思うように、聞くことで欲求を高めていくしかないのです。本書冒頭に紹介してある著者が感銘を受けた言葉にすべてメッセージが込められています。

「真の営業マンは、決して『売らない』。なぜならば売るという行為は営業マンが行うからだ。真の営業マンはお客様に『買ってもらう』のだ。それは、お客様が自らの意思で、自発的に行うものだ」(18Pから抜粋)

 この実現のために、「質問」が欠かせないのです。

成績をあげるには、3つの質問を使って、聞く順番を正すだけ!!

 これまで、「質問型営業」について聞いたことのある方はいると思います。文字通り、質問を駆使した営業術です。説明ではなく、質問です。営業マンが「売る」ではなく、お客様が「買う」ために必要な営業の技術です。

 そして、本書では、3つの質問を使い、聞き方(営業トーク)を変えれば、お客様の欲求が高まることを導いています。

 3つの質問とは、「たとえば?」「なぜ?」「ということは?」です。

 たったこの3つの質問を会話に取り入れるだけで、成果は変わります。少なくとも、営業行為が苦痛ではなくなります。お客様の「行動」「考え」「感じや思い」、つまり、その人の内面を深く知ることが大事なので、余計な質問は使わず、これで十分なのです。

 ぜひ、みなさんに読んで実感していただき、そのまま、営業に活用することをお勧めします。

(書き手・編集部)


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 「いける!」と思った瞬間、営業マンがやってしまうこと――「説明」。多くの営業マンは、お客様が「ほしい!」と思わないうちに、説明をしてしまうから、失敗します。ですから、
お客様の欲求を高めることが必須。たった3つの質問「たとえば?」「なぜ?」「ということは?」を会話に取り入れるだけで、お客様は買いたい意思表示を示します! 営業マンの課題は人それぞれですが、「アプローチ」「アポイント」「プレゼンテーション」「クロージング」「フォローアップ」の5つのステージにおいて、「質問」がどう効果的であるかをロールプレイングを中心に解説。トヨタ、大阪ガス、生協などの5社の営業マンの事例を合わせて読めば、より客観的にポイントがつかめます。そして、「振り返り」を実行すれば、新人はもちろん、知識や経験がない人でも、3ヵ月でトップセールスマンになれます!
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