激変!エネルギー最新事情
【第7回】 2014年9月30日
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ダイヤモンド・オンライン編集部
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電力消費だけでなく経営スタイルも変わった!
ホテルグリーンピア南阿蘇×楽天で起きた変革

ホテルグリーンピア南阿蘇は自家牧場産の黒毛和牛などの和洋懐石料理のほか、露天風呂や石積の湯などの温泉も自慢。雄大な阿蘇五岳を望みながらくつろげる Photo by Koki Yoshie

一般家庭向けの電力小売り市場は約7.5兆円。2016年の電力小売り市場の完全自由化以降、この市場で新たにビジネスを立ち上げようとしている企業は多く、業種も多岐にわたる。そのなかに、「楽天市場」などを展開するインターネット総合企業、楽天も名を連ねる。なぜネット企業の楽天が?と思うかもしれないが、こうした多種多様な企業が電力会社によって牛耳られていた市場に参入し、サービスの多様性が増して利用者にとって選択肢が増えることこそが、電力自由化の最大のプラスの部分だろう。楽天は現在、すでに自由化されている事業者向け電力市場でサービスを始めている。実際に楽天のサービスを利用しているユーザーを、九州は南阿蘇に訪ねてみた。(取材・文/ダイヤモンド・オンライン編集部片田江康男)

電気代10%減、電力消費量5%減
浮いたコストで設備投資を計画

 「今はじゅうたんの張り替えを行っています。ゆくゆくは浴場のフローリングや壁紙、客室のベッドなど、浮いた電気代で設備投資をして、サービス向上という形でお客さまに還元したいですね」

 こう話すホテルグリーンピア南阿蘇、本田喜信総支配人の声は明るい。同ホテルは熊本県阿蘇郡の、「阿蘇の五岳」が望める絶好のロケーションにある。ホテル施設だけで広さは約23ヘクタールあり、屋外のコンサートホールやキャンプ場などを含めた総敷地面積は約50ヘクタールにもなるホテルだ。

 広大な敷地を持つからこそ、総コストに占める電気代の割合は大きく、「だいたい月額300万円くらいかかる」(本田総支配人)という。それだけに、東日本大震災による原子力発電所の稼働停止などに起因する電気代の上昇は、頭痛のタネだった。

 「九州電力さんの電気料金は約16%上昇するということは、月の電気代が約45万円も上がるということです。それをカバーするには売上を年間約450万円は上げないといけない。それは無理です。なんとかしないといけないと思っていたところで、楽天エナジーのサービスを知りました」(本田総支配人)

 同ホテルでは2014年1月から楽天エナジーの電力マネジメントサービスを採用した。サービス概要は、楽天エナジーがユーザーに代わって電力会社や新電力と電力需給契約を結び、ユーザーに適した電力調達をすることで、電気代を削減するというものだ。

 同ホテルからすれば、これまで電力の供給は九州電力からであったが、楽天エナジーに切り替えている。今では契約する1年前の月間の電気代と比較して約10%、電力量は約5%削減することに成功している。

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原子力発電所の再稼働のメドが立たない今、エネルギーの安定的な確保ができるかは国民生活にとって非常に重要な意味を持つ。国内ではスマートコミュニティや大型蓄電池、太陽光発電に代表される再生可能エネルギー、地熱発電、メタンハイドレートなど、さまざまなエネルギー源の実用化へ検討が進められている。エネルギーに関する最新事情をレポートする。

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