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「働き方」という経営問題―The Future of Work―

30年のキャリアから見れば、
出産や育児の数年のブランクは取るに足らない

河合起季
【第12回】 2014年10月17日
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バクスター日本法人の本社は、今年9月に東京の新しいオフィスビル「虎ノ門ヒルズ」へ移転。カフェそのものの雰囲気を持つコミュニケーション向けスペース(写真)の奥には、完全フリーアドレスのワークスペースが連なる (写真提供:バクスター)

なぜ今、ワークスタイルが
変わりつつあるのか

 この連載でも度々紹介してきたように、ワークスタイルは今、急速に変わりつつある。その理由は大きく分けて2つ挙げられるだろう。

 1つは、スマホやタブレットといったデバイスの多様化、ネットワークの高速化、Web会議システム、クラウドサービスといったICT(情報通信技術)の高度化だ。時間と場所にとらわれることなく、業務に必要な情報に瞬時にアクセスできるようになり、自由な働き方ができるようになった。テクノロジーの進展を背景に、テレワーク制度やフリーアドレス制などの導入に踏み切る企業も多い。

 もう1つは、企業のダイバーシティ(多様性)への取り組みだ。社員の人生設計や価値観が多様化するなか、さまざまな社員をつなぎとめておくことができるように、多様化を前提としたワークスタイルを検討する企業が増えている。そこには、さまざまな意見や考え方、経験などが尊重される企業文化を育むことによって、変化の早いビジネス環境や顧客ニーズ、グローバル化に的確に対応し、競争優位性を築きたいという狙いがある。

 こうしたなか、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受容)を積極的に推し進めているのが、世界的なヘルスケア企業、バクスターだ。腎不全、血友病、輸液、麻酔、疼痛管理の領域に特化した米バクスターインターナショナルインクの日本法人で、医薬品や医療機器、バイオ医薬品を中心とした医療サービスを提供している。

 ダイバーシティ&インクルージョンに力を注ぐ背景について、リマ・ジェラルド・代表取締役会長兼社長(BGRアジア・パシフィック地域総責任者)は次のように話す。

 「なぜ当社がこうした方向に進んでいるのか。その理由の1つは、ナレッジワーカーの働き方自体が変わってきていることです。仕事の内容は今日と明日では違いますね。また1日のうちでも朝と夕方ではやっていることが異なります。打ち合わせをしていることもあれば、1人で集中して作業していることもあります。ですから、仕事の内容に合わせた柔軟な働き方を取り入れるのは当然ではないでしょうか。

 もう1つは、アジア・パシフィック地域では、役員を含む全階層で男女比50:50を目標に掲げているからです。そのためには今まで以上にフレキシブルに働ける職場を築き上げることが必要なのです」

 狭い枠の中では優秀な人材を見つけることは難しい。枠を広げれば広げるほど、実力のある人は見つけやすくなる。その代表例が「女性」で、とくに日本では大卒の半数が女性であり、優秀な人材がもっと多くいるはずだという考えもあるようだ。

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人口減少による働き手の不足と経済・社会のグローバル化が、企業経営を取りまく大問題となっている。そのなかで、企業が競争優位性を築くためのキーワードとして浮上しているのが「ワークスタイル変革」だ。識者への取材や企業事例の紹介を通じて、すべての企業と働く人に問われている「働き方」の課題を明らかにしていく。

「「働き方」という経営問題―The Future of Work―」

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