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『週刊ダイヤモンド』特別レポート

「社長は社員による選挙で選べ」
佐高信氏が企業を私物化する世襲経営者に喝!

週刊ダイヤモンド編集部
2008年11月12日
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中堅・中小の個人企業ならまだしも、上場を果たした大企業でも、創業者一族が経営権を握って離さない例は意外に多い。辛口で知られる佐高信氏が世襲経営を叱り飛ばし、その解決法を提起する。

佐高 信
撮影/住友一俊

 昨年3月に亡くなった城山三郎さんは、本田宗一郎について「本田さんにとって、生涯の悔いは会社に本田という名前をつけたことだ。あれは、皆の会社なのに自分の名前をつけてしまった……と悔やむようなところがある」と語っていた。実際、本田は会社に親族を入れることを頑なに拒んだ。

 一方、トヨタ自動車は、豊田章一郎名誉会長の長男である豊田章男副社長が、来年にも社長に就任する公算が大きい。1984年にトヨタに入社後、わずか44歳で取締役に就任というスピード出世をしてきた豊田家の4代目(創業者である喜一郎の孫、豊田自動織機創業者の佐吉の曾孫)だ。

 トヨタでは、奥田碩、張富士夫、渡辺捷昭と、豊田家以外の社長が3人続いたが、マスコミは「14年ぶりの大政奉還」などと称している。

 相次いだ食品偽装事件では、赤福や船場吉兆など同族企業のダメっぷりがクローズアップされ、大いに批判された。社内に言論の自由がない、批判の自由がないのは、同族企業の大きな特徴だが、あのトヨタだって同族企業という点では変わりない。誰もそこを指摘しないのが、不思議でならない。

 会社とは、社会があってこその存在だ。同族企業の経営者に共通しているのは、「自分たちが会社を大きくした」という意識ばかり強く、およそ「社会」というものがないこと。それは、堀江貴文元ライブドア社長に代表される、最近の若い経営者を見ても感じられる。

実は社長を選挙で選んでいた
終戦直後の大成建設

 そもそも創業者一族が企業を世襲するというのは、言ってみれば「つまみ食い」である。

 株式を公開した場合、その時点で創業者利潤を手にできる。その後になってまでもトップの地位を世襲するというのはおかしい。株式公開した時点で、会社と創業家は切り離されるべきで、それでも世襲したいなら、あくまで非公開企業であるべきだろう。あれも欲しい、これも欲しいとつまみ食いするのはあさましい。

 経営者の世襲を防ぐ仕組みなんて簡単だ。社長を選挙制にすればよい。そもそも、社長指名制というのが世襲の基なのだから。

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