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父と娘の就活日誌

面接は不合格が当たり前

――勝負は30分で決まる

楠木 新
【第21回】 2008年3月18日
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 3回目の面接に進んでいたメーカーA社から連絡がなくて、娘はショックの様子で帰ってきた。

「A社は残念だったわね」

「各社の採用活動が並行して進んでいるので、数%の合格率の会社も多いみたいだよ。落ちても当たり前だよ」

「『短い時間では私の良さは分からない』と思えばいいわよ」

「どういう点が足りなかったと思っている?」

「自分の気持ちが伝わらなかったという感じかな」

「そうだね。やる気と意欲があっても、どのように伝えるかが難しいね。面接の力は、実際に繰り返して、試行錯誤しないと身につかないよ」

「たしかに回数を重ねると慣れてくるよ。でも『志望理由は?』と聞かれても、エントリーシート(ES)通りにはいかないしね。」

「内容は一緒でも、面接では目の前に相手がいるからね。お父さんもインタビューで、どうすれば、うまく相手の話が引き出せるかにいつも苦心しているよ」

「具体的には、どうすればいいの?」

「一つは、まさに、その具体性なんだよ。だからESの時も話したエピソードが大事なんだ。特に、固有名詞と数値だと思うよ。固有名詞だとインパクトが出るし、『言葉の修飾語として数値が重要』と作曲家の阿久悠さんも言っているよ」

「面接相手の話が出たけど、裕美の演劇に打ち込んだというのは、あまりいい感じを持たない人も多いと思うの。ゼミ幹事や『業界セミナー』の世話人をやったことなどを強調したほうがいいんじゃない」

「なるほど。そういう受け止め方をする人もいるかもしれないね。裕美は、ゼミ幹事やバイトなどの違うネタもあるんだから、少し幅広く構えて、相手に合う話を心がけてもいいかもしれないよ」

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楠木 新

金融機関に勤務するかたわら、「働く意味」をテーマに執筆、講演などに取り組む。12万部を超えるベストセラーになった『人事部は見ている。』(日経プレミアシリーズ)、『就職に勝つ!わが子を失敗させない「会社選び」』(ダイヤモンド社)など著書多数。近著に『人事のプロが教える 働かないオジサンになる人、ならない人』(東洋経済新報社)がある。


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働く価値観が多様化する中、超売り手市場の環境下で、大学生はどのように企業選択をしていくのか。就職活動に臨む大学3年生の娘と父とのリアルな対話を通して、実状に迫る。

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