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転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

市場価値=オファー数じゃない!
ネット転職が年収800万円の人を不幸にしていた

丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]
【第3回】 2014年11月17日
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機械的なマッチングが
ミスマッチを引き起こす

 インターネットの普及は人材紹介の世界にも非常に大きな影響を及ぼし、企業と候補者のマッチングを素早く、大量に行うことを可能にしました。ただし、ネット転職の隆盛は企業と転職希望者にそうしたメリットをもたらした反面、最近はデメリットも目につくようになってきています。

 書面に書かれた表面的な情報だけで機械的にマッチングを行い、企業と候補者がお互いをよく理解しないまま転職が成立し、結果として不幸なミスマッチを招くパターンが増加しているのです。

 第二新卒のように若い人たちや職務内容が限定されたスタッフ職の人たちであれば、機械的なマッチングでも多くの機会と出会えるという点でよいかもしれません。

 しかし、一定以上のポジションの場合、採用する企業側は本人の適性や志向を見極めなければならず、候補者側も同様にその会社を深く理解する必要があります。それにもかかわらず機械的なマッチングだけで転職してしまえば、うまくいくわけがないのです。

 こうした不幸な転職例が目立つようになった背景には、日本の人材紹介市場が抱えている構造的な問題があります。それを理解するには欧米の人材紹介サービスとの比較が役に立ちます。

スタッフとエグゼクティブを同様に扱う
日本の人材紹介サービス

 欧米の人材紹介サービスはスタッフ層を扱う「スタッフィングサービス」と、エグゼクティブ層を扱う「エグゼクティブサーチ」が明確に分かれています。スタッフィングサービスはジョブディスクリプションと呼ばれる求人票と、候補者がこれまでにやってきた仕事のレジュメをほぼ機械的にマッチングしていく世界で、エージェントはほとんど面談もせず候補者を採用面接に送り込みます。

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丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]

1986年滋賀大学経済学部卒業後、リクルート入社。7年間人事担当採用責任者として新卒、中途、留学生、外国人など多岐にわたる採用を担当し同社の急成長を人材採用の側面から支える。退職後現社を設立。リクルートで実践した「企業力を超える採用」の実現のため1000社を超える顧客にそのノウハウを提供、さまざまな分野の支援を実現。また個人へのキャリアコンサルティングは1万名を超え、「個人の本気に火をつける」面談には定評がある。49歳。1963年生まれ、いて座。

 


転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

35歳以上の転職がもはや当たり前の時代になり、これからはより多くの人が転職を意識することになる。しかしそのときに「転職の作法」を全く知らないがために、失敗し続けてしまっては本末転倒だ。この連載では、失敗した人を具体的な事例として出しながら、何が悪かったのか2万人を見てきた転職コンサルタント丸山貴宏の視点で一刀両断。成功へと導く手助けをします。

「転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏」

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