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公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略

増税で混迷のヤマダ、ビック、エディオン、ケーズ
倒産確率デフォルト方程式などの独自分析で斬る!

高田直芳 [公認会計士]
【第145回】 2014年11月21日
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 近年、統計学ブームやビッグデータ解析によって、「確率・統計」に注目が集まるようになったのは、喜ばしいことである。ただし、「標準偏差」という響きに尻込みをしてしまう人は多いらしく、ブームも一過性の感がある。何事も、こつこつと学習していくしかないのだろう。

 さて、今回は、本連載でいつ登場させようかと迷っているうちに、145回目になってようやく登場させることになった「倒産確率デフォルト方程式」の話である。いままで登場させることに迷ったのは、この方程式を迂闊に持ち出すと、風説の流布(金融商品取引法158条・173条)になりかねないからだ。

 今回取り上げる家電量販店4社(ヤマダ、ビックカメラ、エディオン、ケーズと表記する)は、売上債権(受取手形+売掛金)が少なく、キャッシュが多いという特徴を有する。これらに倒産確率デフォルト方程式を当てはめても、特に問題はないであろう、と判断した。

倒産確率デフォルト方程式の登場

 倒産確率デフォルト方程式にある「デフォルト」とは、債務不履行のこと。

 債務を履行できない原因には、様々なものがあるだろう。その中で単純明快なのは、金策が尽きることである。どんなに豊富なキャッシュを抱えていても、それを上回る買入債務(支払手形+買掛金)が押し寄せては、デフォルトに陥る。

 そこで、実際の現金保有残高(実際キャッシュ残高)が減っていき、買入債務などで支払いを要する資金残高(デフォルト残高)に近づけば近づくほど、倒産する確率は高くなるものと仮定する。それを方程式で表わしたものが、次の〔図表 1〕である。

〔図表 1〕の方程式の詳細については、拙著『会計&ファイナンスのための数学入門』235頁以降を参照願いたい。日本だけでなく、欧米の「確率・統計」に関する書籍を参照しても、〔図表 1〕と同じものはない。筆者オリジナルの方程式である。

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高田直芳 [公認会計士]

1959年生まれ。栃木県在住。都市銀行勤務を経て92年に公認会計士2次試験合格。09年12月〜13年10月まで公認会計士試験委員(原価計算&管理会計論担当)。「高田直芳の実践会計講座」シリーズをはじめ、経営分析や管理会計に関する著書多数。ホームページ「会計雑学講座」では原価計算ソフトの無償公開を行なう。

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公認会計士・高田直芳 大不況に克つサバイバル経営戦略

大不況により、減収減益や倒産に直面する企業が急増しています。この連載では、あらゆる業界の上場企業を例にとり、どこにもないファイナンス分析の手法を用いて、苦境を克服するための経営戦略を徹底解説します。

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