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毎月300万人、延べ7500万人が利用!
欧米発レストラン予約の“化け物”サイト

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第28回】 2009年1月15日
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  「○月○日、午後7時に4人で予約の入るレストランは?」

 最近、アメリカの都市部の住人は、こんな方法でレストランの予約をするようになった。人気レストランに必死に電話をかけ、話し中で待たされた挙げ句に予約が取れないといった悔しい思いをするよりも、ずっと簡単。レストランのラインアップも悪くない。これを可能にしているのは、「オープンテーブル」というウェブサイトである。

 オープンテーブルは、アメリカ、カナダ、メキシコ、イギリスなどで展開するレストランの予約サイトだ(日本でも2006年に法人設立)。同社のサイトにアクセスして条件を入力すると、希望の前後2時間の時間枠で予約が入るレストランのリストが呼び出される。冒頭に述べたよりもさらに詳しい条件の入力も可能で、「フランス料理がいい」とか「特に○○地域のレストランを」といったような指定もできる。

 オープンテーブルがスタートしたのは1999年のこと。当初はパッとしない走り出しだった。オンラインショッピングならまだしも、「レストラン予約のようなエレガントな行為を、オンラインで済ませるとは」、「予約は入っても、レストランで見下された扱いを受けるのではないか」。そんな疑いの気持ちを抱く人々が多かったのである。

 ところが状況は変わった。ドットコム・バブルを生き延びた上、ユーザー数はここ数年倍々ゲームの伸びを見せ、現在、オープンテーブルでの予約を通して毎月300万人以上の人々がレストランで食事をしている。これは一昨年から50%の増加だ。昨年7月時点で、のべ7500万人がオープンテーブルを介してレストランのテーブルについたという。

 オープンテーブルに登録するレストラン数も、1万件以上に伸びた。当初は、レストランのラインアップが不揃いだったが、今やアメリカで最も優れたレストランとされるナパのフレンチ・ランドリーやニューヨークのダニエルなど、有名どころも加盟している。オープンテーブルは、いわばレストランの検索。今やここに存在しなければ、現実にも存在しないと同じとも言われるほどだ。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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