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迷えるマーケターが殺到する「他社事例」
――マーケティングは企業間コラボで進化する

ダイヤモンド・オンライン編集部
【第72回】 2014年12月12日
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リアルとデジタルを組み合わせた
マーケティング事例に熱い視線

 12月4日、東京・虎ノ門ヒルズの下層階にあるカンファレンス用エリアは、米セールスフォース・ドットコム日本法人のイベント「ワールドツアー2014」のサテライト会場として貸し切られていた。当日は冷たい雨が降るあいにくの天候だったが、メイン会場である芝公園のプリンスタワーからシャトルバスで訪れた人も含め、大勢の来場者でごった返した。

 中でも注目を集めていたのは「マーケター必見」と銘打たれた、デジタルマーケティング先進企業のパネルディスカッションだった。当日、2回に分けて行われた講演はどちらも、400席規模の会場が満席だった。

 意外なのは、この講演はセールスフォースのユーザー企業の事例ではなく、ITツールの使いこなしの話などもほとんど出てこない。もっぱら、登壇した企業のマーケターが業界動向と自社のマーケティングの新しい取り組み(デジタル、リアルにかかわらず)を紹介し、それについて各社のマーケターの間で意見が交わされるというもの。ITイベントらしく、デジタルマーケティングの最新技術の話と思って参加したら、肩透かしにあっただろう。

 にもかかわらず、会場は熱気に包まれていた。登壇した企業のマーケターが説明のために用意したスライドが切り替わるたび、来場者は身を乗り出し、スマホのシャッターを切る音があちこちから聞こえた。自社のマーケティングのヒントになりそうなことなら、どんなことでも聞き逃さない、という雰囲気に溢れていたのだ。

マーケティングを一から見直す
“議論の場”の必要性

「JAPAN CMO CLUB」モデレーターの谷口優氏(写真左=宣伝会議 編集主幹)と、クラブのマーケティング責任者である加藤希尊氏(右=セールスフォース・ドットコム マーケティングクラウド マーケティングディレクター) Photo:DOL

 参加者もマーケター、講演者もマーケターというこのセッションを主催したのは、「JAPAN CMO CLUB」という会員制組織だ。

 11月6日に発足したこの組織を仕掛けたのは、宣伝会議編集主幹の谷口優氏と、セールスフォース・ドットコム Marketing Cloud製品のマーケティング担当である加藤希尊(みこと)氏の2人だ。

 宣伝・広報職に向けた専門誌やWebメディア、教育事業を手掛ける宣伝会議と、デジタルマーケティングITツールを提供するベンダーであるセールスフォースは、立場は違うが、ともに企業のマーケターと日常的に接している点では共通している。共に、企業のマーケターたちの迷いや悩みを聞かされることが日増しに増えていたという。

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