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ファシリテーションの道具箱 森時彦

困ったときには、プロセスマッピング

森 時彦 [チェンジ・マネジメント・コンサルティング代表取締役/リバーサイド・パートナーズ代表取締役]
【第2回】 2007年11月1日
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 「人手不足だが、人手は増やせない」「残業を減らしたい」「作業時間を短くしたい」といった仕事の生産性に関わる問題が出てきたら、まず、プロセスマッピング、と考えてみてほしい。業務フローのプロセスを壁などの大きな面を使ってマッピングし、みんなで問題点を探す手法である。

 マッピングすることで仕事の流れが客観的に見えるようになる。そこで問題を起こしている部分、つまりボトルネックを特定し、それを解消することで生産性を改善するのである。

 頭のいいスタッフが一人で調べて「業務のプロセスはこうなっています」と報告するのではなく、みんなで壁に向かってワイワイガヤガヤとマッピングすることがポイントである。

 だからプロセスマップではなく、プロセスマッピングという。「こうやることなっている」という建前上のマップを目の前にしてもあまり役に立たない。実際に起こっている作業や行動を関係者が集まって描き出していくことが重要なのである。

 応用分野は生産性だけではない。最近は、内部統制力を高めるためにもこの手法が使われるようになってきた。以下に、それぞれの事例を紹介する。

[事例1]
個性豊かな特注バイクを販売するあるチェーン店

 この会社では、注文書を営業本部にファックスで伝え、そこから工場に生産依頼書を出していた。営業本部は、ファックスを受け取り、できるだけ早くそれを工場に依頼するためのオフィスワークに追われていた。

 店員と営業本部、工場の担当者が集まってプロセスマッピングをしたところ、以上のようなプロセスが描き出された。調べてみると、各ショップから来る注文書が営業本部で変更されることはない。書式が変わるだけで、注文書の内容はそのまま工場への生産依頼書にコピーされていた。

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森 時彦 [チェンジ・マネジメント・コンサルティング代表取締役/リバーサイド・パートナーズ代表取締役]

1952年大阪生まれ。大阪大学、マサチューセッツ工科大学卒。工学博士、経営学修士。日本GE役員、テラダイン日本法人代表取締役等を経て、チェンジ・マネジメント・コンサルティング代表取締役。2007年、中小企業の成長促進・事業承継に重点を置いた投資会社リバーサイド・パートナーズの代表取締役に就任。著書に『ザ・ファシリテーター』『ザ・ファシリテーター2』『ファシリテーター養成講座』(いずれもダイヤモンド社刊)などがある。


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