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「サービス残業してませんか?」
労基署はある日突然やってくる

週刊ダイヤモンド編集部
【14/12/20号】 2014年12月15日
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「週刊ダイヤモンド」12月20日号の巻頭特集は「労基署がやってくる!」。その中から、謎のベールに包まれた労働基準監督官の仕事ぶりをお送りする。

「週刊ダイヤモンド」12月20日号の巻頭特集は「労基署がやってくる!」

逮捕もガサ入れもできる
司法警察官「労働Gメン」

 「午前9時、労働基準法第24条違反で被疑者を逮捕、身柄を拘束しました」

 千田成人・労働基準監督官は、そう言って被疑者に手錠をかけた。茨城県水戸市で製造業を営む中小企業の経営者を、労基法違反、従業員への賃金未払いの容疑で逮捕した。過去にも賃金未払いで送検されており、今回も度重なる是正勧告にも聞く耳を持たず、悪質だと判断されたのだ。

 被疑者は、体重100キログラムはあろうかと思われるほどの巨漢。その筋の人だった。「普通に恐ろしかった」と千田監督官は言う。

 幸いなことに、被疑者は暴れることもなくおとなしく車に乗ってくれた。車の後部座席の真ん中に被疑者、両サイドを監督官で挟み、警察署へと向かった。緊張した面持ちで運転する監督官とは対照的に、被疑者は軽口をたたいていた。「こっちのルートの方が、警察へは近道だ」。

 何度もしょっぴかれているのだろう。警察署に着くやいなや、警察官たちが「あいつか」と納得したような顔をしている。明らかに、監督官たちよりも被疑者の方が〝逮捕慣れ〟していた。

 逮捕に先立ち、千田監督官らは、3日3晩張り込みを続け、被疑者の行動を監視していた。警察に取調室や留置場を借りて捜査し、送検した。千田監督官は、任官23年目のベテランだが、逮捕事案に遭遇したのは1回だけ。送検レベルではなく、逮捕にまで至るケースは極めて珍しい。

 日本全国には、3198人の労働基準監督官がいる。監督官とは、労働者の最低労働条件や職場環境を守るために、労働基準監督法令に反する経営者を取り締まっている、労働Gメンだ。

 身分は厚生労働省の職員、国家公務員である。ユニークなのは、行政官でありながら、司法警察官として犯罪捜査を行ったり、被疑者を逮捕したりと、強大な権力を持っていることだ。むろん、行政官としての権限も強い。予告なく事務所や工場に立ち入ったり、従業員に尋問したりできる。

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