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相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

消滅可能性が最も高い村は最も元気な村だった?
南牧村の村長が明かす地方創生への「本気度」

相川俊英 [ジャーナリスト]
【第122回】 2014年12月16日
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日本一の高齢化率を誇る群馬県南牧村

日本一の消滅可能性にどう立ち向かう?
南牧村の村長が明かす「胸の内」

前回、日本一の高齢化率を誇る群馬県南牧村を取り上げた。何度も足を運ぶうちに、村の意外な実情が見えるようになり、自らの不明を恥じることになった。数値だけで判断してはいけないと、痛感したのである。元気に働く高齢者がいて、若々しさに欠けてはいるもののしなやかな強さといったものを感じた。

 なかでも、花卉栽培に勤しむ村人の話には驚かされた。ある町でうかがった話と共通点がたくさんあったからだ。葉っぱをお札に変えた「魔法の町」として知られる、徳島県上勝町である(連載第71回)。

 上勝町では、おばあちゃんたちが料理のつまもの用の葉っぱや花などを出荷し、しっかりと稼いでいた。葉っぱビジネスは地域活性化の柱となり、生き生きと働くおばあちゃんたちの実話がテレビドラマや映画となり、全国に発信された。上勝町はいまや、全国屈指の元気な町として知れ渡っている。

 10年以上前に初めて上勝町を訪れたときと同じような印象を、南牧村の花卉農家で受けたのである。ひょっとしたら、「西の上勝、東の南牧」と並び称されることになるかもしれないと思ったりもした。

 そんなことを考えながら南牧村役場を訪問し、長谷川最定・村長を直撃取材した。長谷川村長は2年前に総務課長で役場を退職し、今年4月の村長選で初当選した。お寺の住職でもある。


――日本で一番、消滅する可能性のある自治体だと名指しされました。

 昔から高齢化率は高くて、全国で13、14番目でした。それが上位の自治体が皆、市町村合併でなくなったため、繰り上がって1位になったんです。どの自治体も、「このまま人口減少が続いたら将来はこうなる」という推計値を持っています。何もしなかったらそうなってしまうという数値で、どの自治体も持っています。

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相川俊英 [ジャーナリスト]

1956年群馬県生まれ。放送記者を経て、1992年にフリージャーナリストに。地方自治体の取材で全国を歩き回る。97年から『週刊ダイヤモンド』委嘱記者となり、99年からテレビの報道番組『サンデープロジェクト』の特集担当レポーター。主な著書に『長野オリンピック騒動記』など。


相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

国政の混乱が極まるなか、事態打開の切り札として期待される「地方分権」。だが、肝心の地方自治の最前線は、ボイコット市長や勘違い知事の暴走、貴族化する議員など、お寒いエピソードのオンパレードだ。これでは地方発日本再生も夢のまた夢。ベテラン・ジャーナリストが警鐘を鳴らす!

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