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経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

「逆オイルショック」は1985年にも起きていた!
当時のデジャブから予想する来年のトリプルメリット
――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト

高田 創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト],森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト],熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト]
【第158回】 2014年12月24日
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世界的需要減退による
原油価格急落

 原油価格は12月、WTIで50ドル台の水準まで低下した。図表1は原油価格と銅相場の推移を示したものだ。銅と原油相場は2011年までは連動した動きを示していたが、2011年以降、銅価格が中国の景気減速と連動して低下に向かうなか、原油相場は地政学的な不安などもあって、高止まりした状態が続いていた。

 本来、中国を中心として世界的需要不足、設備投資停滞のなかで資源価格全般に低下圧力がかかっても、原油価格は地政学的な要因で高止まりした状況にあった。しかし、景気減速傾向が続くなか、特に2014年前半の世界的にも期待外れの低成長のなか、これまで原油価格を高止まりさせていた「つっかえ棒」が外れ、一転して大幅調整に陥ったと考えれば自然であろう。

 今後、米国のシェールオイルを中心とした生産調整によって原油価格は低水準が続くと見られるが、当面はもう一段の下方水準にオーバーシュートする可能性もある。

(資料)Bloombergよりみずほ総合研究所作成

米国のシェール革命
による供給要因も

 原油相場は基本的にその需給、すなわち需要と供給の2要因によって規定される。一般的に、地政学的影響から供給要因が注目されやすいが、その潮流を定めるのはやはり需要要因であり、それを補完して供給要因が加わることが多い。

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高田創 [みずほ総合研究所 常務執行役員調査本部長/チーフエコノミスト]

たかた はじめ/1958年生まれ。82年3月東京大学経済学部卒業、同年4月日本興業銀行入行、86年オックスフォード大学修士課程修了(開発経済学)、93年審査部、97年興銀証券投資戦略部、2000年みずほ証券市場営業グループ投資戦略部長、06年市場調査本部統括部長、チーフストラテジスト、08年グローバル・リサーチ本部金融市場調査部長、チーフストラテジスト、11年より現職。『銀行の戦略転換』『国債暴落』『金融市場の勝者』『金融社会主義』など著書も多い。

森田京平 [バークレイズ証券 チーフエコノミスト]

もりた・きょうへい/1994年九州大学卒業、野村総研入社。98年~2000年米ブラウン大学大学院に留学し、経済学修士号を取得。その後、英国野村総研ヨーロッパ、野村證券金融経済研究所経済調査部を経て、08年バークレイズ・キャピタル証券入社。日本経済および金融・財政政策の分析・予測を担当。共著に『人口減少時代の資産形成』(東洋経済新報社)など。2010年7月より、参議院予算委員会内に設置された「財政再建に向けた中長期展望に関する研究会」の委員を務めている。

 

熊野英生 [第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト]

くまの・ひでお/第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト。 山口県出身。1990年横浜国立大学経済学部卒。90年日本銀行入行。2000年より第一生命経済研究所に勤務。主な著書に『バブルは別の顔をしてやってくる』(日本経済新聞出版社)など。


経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層

リーマンショック後の大不況から立ち直りつつあった日本経済の行く手には、再び暗雲が立ち込めている。留まることを知らない円高やデフレによる「景気腰折れ不安」など、市場に溢れるトピックには、悲観的なものが多い。しかし、そんなときだからこそ、政府や企業は、巷に溢れる情報の裏側にある「真実」を知り、戦略を立てていくことが必要だ。経済分析の第一人者である熊野英生、高田創、森田京平(50音順)の4人が、独自の視点から市場トピックの深層を斬る。

「経済分析の哲人が斬る!市場トピックの深層」

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