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周永康事件で習主席が開けた
権力闘争というパンドラの箱

週刊ダイヤモンド編集部
2014年12月25日
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中国の習近平国家主席が、長年の不文律を破り、最高指導者の1人だった周永康前中央政法委員会書記の党籍を剥奪し、逮捕する方針を固めた。反腐敗キャンペーンの一環と位置付けているが、権力闘争のにおいも強く漂う。今、中国政治の奥の院、中南海で何が起こっているのか。 

国慶節で顔をそろえた習近平氏(左)、胡錦濤氏(中)、江沢民氏の3人の新旧国家主席。表情からも亀裂の深さが垣間見える
Photo:Feng Li/gettyimages

 中国共産党中央が、汚職などの容疑で元最高指導部メンバーの周永康氏の党籍剥奪と逮捕、訴追することを決定した12月5日午後、中国の最高人民法院(最高裁判所)の周強院長は幹部を集めて緊急対策会議を開いた。間もなくして、最高裁のホームページに党中央の決定を支持する旨の声明が発表された。

 これが波紋を広げる。周氏の身柄が司法機関に送られる前に裁判所が犯罪者のように扱う声明を出したからだ。10月末に閉幕した党中央総会で「法による支配の全面的推進」を趣旨とするコミュニケが採択されたばかりなのに、最高裁はそれを無視し、法律よりも党の決定を優先したことになる。

 「中国の司法に絶望感を覚えた」「人治国家で裁かれる周永康はかわいそうだ」といった書き込みがインターネットには寄せられたが、ほとんどはすぐに削除された。

 中国では警察、検察、裁判所などの治安、司法部門は全て共産党中央政法委員会の管理下にあり、周氏自身が、そのトップである政法委書記を2012年11月まで5年間務めた。共産党関係者は「周氏の直系の部署である最高裁がいち早く党中央支持の声明を出すことで、党が結束していることを内外にアピールする狙いがある。今の中国にとって政治的安定は何よりも優先される」と解説する。

 習近平指導部への忠誠を示したのは最高裁だけでない。四川、山西、江西など10以上の省・直轄市と、中国石油など複数の国有企業からも、相次いで同様の声明が出された。いずれも周氏本人や腹心とされる元部下らが大きな影響力を持つ地域、部署、企業である。

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