ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
政局LIVEアナリティクス 上久保誠人

“反麻生”の奔流は政界再編に繋がるか
自民党の今後を分析する

上久保誠人 [立命館大学政策科学部教授、立命館大学地域情報研究所所長]
【第13回】 2008年12月22日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 麻生首相の度重なる失言と政策の迷走によって、麻生内閣の支持率が20%台前半まで急落した。麻生内閣は求心力を急激に失い、自民党内から麻生内閣の政権運営や政策に対する批判が噴出している。

 今回はまず、なぜ麻生首相が苦境に陥ったのかについて論じる。それは単に失言や政策の迷走というより、麻生首相の就任直後の初動の誤りにあると考える。次に、麻生内閣批判が「反麻生」の動きとなっていくのかと、その鍵を握る政治家についても書いてみたい。

麻生首相の初動の誤りが
苦境を招いた

 この連載では、10月の時点で麻生内閣が苦境に陥ると見ていた。第8回では、与党議員に「選挙の顔」だと期待させて総裁選を勝ち抜きながら、景気・金融危機を自分の手で解決したいと欲を出し、国対委員会での早期解散の与野党合意を反故にした、麻生首相の行動の稚拙さと戦略性の欠如を指摘した。そして、それは与党議員をパニックに陥れ、民主党を激怒させて、麻生内閣を「死に体」に陥らせると論じた。

 また、第9回では、今後「世代間闘争」が政局の新たな対立構図になると書いた。10年前の金融国会で活躍しながら、不遇を囲っていた若手・中堅議員が復活するきっかけを得ると考えたからだ。

 こうして振り返ってみると、麻生首相が就任前後の初動を誤った時点で、今日の迷走の芽が生じていたと言える。

『自分だけが正しい』
渡辺喜美は人望なし

 次に、自民党内の麻生政権批判の動きを見ていく。中川秀直元幹事長・渡辺喜美元行政改革担当相・塩崎恭久元官房長官・小池百合子元防衛相らがつくる「生活安心保障勉強会」。今後、本格的な「反麻生」の動きとなるのかが政局の焦点である。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

上久保誠人 [立命館大学政策科学部教授、立命館大学地域情報研究所所長]

1968年愛媛県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、伊藤忠商事勤務を経て、英国ウォーリック大学大学院政治・国際学研究科博士課程修了。Ph.D(政治学・国際学、ウォーリック大学)。博士論文タイトルはBureaucratic Behaviour and Policy Change: Reforming the Role of Japan’s Ministry of Finance。

 


政局LIVEアナリティクス 上久保誠人

「大物政治家に話を聞いた」「消息通に話を聞いた」といった大手マスコミ政治部の取材手法とは異なり、一般に公開された情報のみを用いて、気鋭の研究者が国内・国際政局を分析する。

「政局LIVEアナリティクス 上久保誠人」

⇒バックナンバー一覧