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相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

豪雪から孤立集落を救うため真に論ずべき対策

相川俊英 [ジャーナリスト]
【第127回】 2015年2月10日
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豪雪地帯ではないのになぜ?
記録的な大雪で集落が孤立する理由

 地球的レベルの気象変動の影響なのか、この冬も大雪に見舞われる地域が続出している。

 記録的な積雪により集落が長期間、孤立してしまうケースがこのところ相次いでいる。それも豪雪地域ではない中山間地で発生している。

 昨年2月には関東地方が記録的な大雪に見舞われ、東京の多摩地区や神奈川、埼玉、群馬などの広範囲で集落の孤立が発生した。昨年12月には四国などで大雪が降り、徳島県三好市やつるぎ町などで200人近い住民が孤立した。大雪で道路が寸断され、停電で電話も不通となってしまったのである。まさかの大雪に住民の安全・安心を守る行政は大慌てとなり、安否確認や除雪のため自衛隊が出動する事態にまでなった。

 こうした新たな雪害の多発に対し、対策の必要性を訴える声が広がっている。例えば、防災用の情報通信手段の整備であり、停電の影響を受けない衛星携帯電話の配備が指摘されている。さらに孤立した場合の備えとして、集落に水や食料などを備蓄しておくべきとの意見もある。人智で大雪をなくすことはできないので、備えを万全にするしかないのである。

 それにしても、なぜ、大雪による集落孤立が近年、多発するようになったか。こんなことを口にするとおそらく「愚問だ」と一蹴されてしまうだろう。「各地でこれまでにない記録的な大雪が降るようになったから」に違いないからだ。

 その通りなのだが、もう1つ別の要因も加わっているのではないかと考えるのである。集落孤立化の主犯は大雪に間違いないが、その後ろに従犯が隠れているのではないかと推察する。

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相川俊英 [ジャーナリスト]

1956年群馬県生まれ。放送記者を経て、1992年にフリージャーナリストに。地方自治体の取材で全国を歩き回る。97年から『週刊ダイヤモンド』委嘱記者となり、99年からテレビの報道番組『サンデープロジェクト』の特集担当レポーター。主な著書に『長野オリンピック騒動記』など。


相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

国政の混乱が極まるなか、事態打開の切り札として期待される「地方分権」。だが、肝心の地方自治の最前線は、ボイコット市長や勘違い知事の暴走、貴族化する議員など、お寒いエピソードのオンパレードだ。これでは地方発日本再生も夢のまた夢。ベテラン・ジャーナリストが警鐘を鳴らす!

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