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【第15回】 2009年6月10日
著者・コラム紹介バックナンバー
見山謙一郎 [立教大学AIIC特任准教授/フィールド・デザイン・ネットワークス代表]

水筒ブーム到来で、脱ペットボトルなるか?
『常温タイプの水筒』で考える「日本人の水道水離れ」
――スイス製「SIGGボトル」がなぜ人気?(スター商事)

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 少し前の話ですが、5月23日の「日経PLUS1」という生活情報週間紙の「何でもランキング」で、おすすめの1人用水筒が取り上げられていました【表1】。これから暑くなる季節、こまめな水分補給が必要となることから、確かに、最近は都心のショップなどでもこの手の水筒を目にする機会が増えたように思えます。

【表1】おすすめの「1人用水筒」ランキング

 日経PLSU1によれば、「環境意識や節約志向の高まりを背景に、水筒を使う人が増えている」と言います。ここで言う環境意識とは、「ペットボトル=使い捨て=環境によくない」という図式の対立軸として、「水筒=何度も使える=環境に良い」という意識のようです。また、節約志向とは、家で水筒にお水やお茶を入れて外出をすることで、ペットボトル飲料購入の出費を少しでも抑えようということのようです。

当たり前のように水を「買う」時代に、
節約志向の動き?

 「アメリカでは、水をお店で買っているんだって、信じられないよな」

 30代以上の方なら、おそらく子供の頃にこんな会話をしたことがあったのではないでしょうか? でも、今や日本でも、500ミリリットルのペットボトルの水を150円払って買う時代です。

 一方、昨年高騰し話題になったガソリン価格は、(500ミリリットルの倍の)1リットルで最高185円くらいでした。このように私たちは普段、あまり意識することなく、“ガソリンよりも高い水”を買って飲んでいる、ということをあらためて考えてみれば、節約志向というのも頷けます。

【写真1】SIGGボトル
スポーツからビジネスまで、あらゆるシーンに対応する多彩な品揃えが魅力。
(C)スター商事

 この記事の中で、特に私の目を惹いたのは、機能的には劣る“常温タイプ”の水筒で、唯一オフィス・街歩き向けと、アウトドア向けの両方でランクインしている『スイスのSIGG社製ボトル』【写真1】でした。

 スイスに本社のあるSIGG社(*1)は、1908年に金属加工専門家のフェルディナンド・ジグ氏が、当時新素材であったアルミにいち早く着目し、その加工製品をつくったことから始まりました。アルミは軽くて、加工がし易いという特徴があります。ここで紹介されているボトルも、高純度(99.5%)のアルミプレートに600トンもの圧力をかけて成型されたもので、継ぎ目が全くないものです【図1】。日本では、1977年から株式会社スター商事(*2)が、輸入総代理店として、製品の取り扱いを行なっています。

【図1】SIGGボトルができるまで
ボトルの肉厚は平均0.65mmと薄く、保温・保冷効果はない。基本的には常温の飲み物を持ち運ぶ容器として使う。廃棄する場合は、アルミ缶と一緒にリサイクルが可能。
(C)スター商事
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見山謙一郎 [立教大学AIIC特任准教授/フィールド・デザイン・ネットワークス代表]

1967年生まれ、埼玉県出身。90年立教大学法学部を卒業後、住友銀行(現三井住友銀行)に入行。本店営業第一部上席部長代理などを歴任。05年立教大学大学院修了(MBA)。同年10月に三井住友銀行を退職し、アーティストが設立したNPOバンク(ap bank)に理事として参画。環境に関するさまざまなプロジェクトへの融資・支援活動に携わるかたわら、環境省の行政委員などを複数務める。09年1月に独立。同年2月に株式会社フィールド・デザイン・ネットワークスを設立し、代表取締役に就任。金融機関やベンチャー企業、教育・行政機関等の企画立案業務に携わるかたわら、各種講演活動も行っている。立教大学AIIC「立教グラミン・クリエイティブラボ」副所長。多摩大学経営情報学部非常勤講師。
☆ご意見・お問合わせはこちら  ☆Twitterアカウント:ken_miyama


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