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野口悠紀雄 新しい経済秩序を求めて

株価は上昇したが、製造業の利益は
リーマンショック前よりかなり低い

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第2回】 2015年3月5日
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 株価が上昇している。日経平均株価は、2月中旬に1万8000円を超えた。これは、リーマンショック前の2007年に記録したピークより高く、2000年頃の水準だ。2万円を超えるのではないかという声も聞かれる。こうした株価の上昇は、企業活動の実体に照らして正当化しうるものだろうか?

 以下では、企業利益がリーマンショック前のピークを超えたのは非製造業の利益が円高期を通じて伸びてきたためであり、アベノミクスの成果ではないことを指摘する。

企業利益はリーマン前には
まだ及ばない

 今年3月期の上場企業の決算は、好業績になると見られている。

 日本企業の収益力は本当に回復したのだろうか?

 3月2日に公表された法人企業統計の2014年10~12月期速報値によって全産業、全規模の営業利益の推移を見ると、図表1のとおりである。

 14年1~3月には消費税増税前の駆け込み需要の影響で利益が高水準になったが、その後は減少していた。それが回復し、14年10~12月期には14.6兆円となった。この水準は、リーマンショック前の水準にほぼ匹敵する。

 ただし、ピークであった07年1~3月期の16.3兆円には及ばない。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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野口悠紀雄 新しい経済秩序を求めて

アメリカが金融緩和を終了し、日欧は金融緩和を進める。こうした逆方向の金融政策が、いつまで続くのだろうか? それは何をもたらすか? その先にある新しい経済秩序はどのようなものか? 円安がさらに進むと、所得分配の歪みはさらに拡大することにならないか? 他方で、日本の産業構造の改革は遅々として進まない。新しい経済秩序を実現するには、何が必要か?

「野口悠紀雄 新しい経済秩序を求めて」

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