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相川俊英の地方自治“腰砕け”通信記

水増し請求を誘う?選挙ポスター代に消える税金

相川俊英 [ジャーナリスト]
【第132回】 2015年3月17日
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まもなく地方統一選の選挙ポスターが掲示板に並ぶ

 統一地方選が目前に迫っている。すでに選挙ポスターの掲示板が街角に設置されたという地域もある。統一地方選が始まったのは、新しい地方自治制度が作られた1947年4月からだ。全自治体が期日を統一し、一斉に首長選と議員選を実施することになったのである。

 それ以降も4年ごとに統一地方選が続けられているが、市町村合併や首長の任期途中の辞職や死亡、議会の解散などにより、全地方選挙に占める割合(統一率)は毎回、下がり続けている。

 今回の統一地方選では全国1788自治体のうち、首長選が234の自治体で、議員選が747自治体で実施される予定だ。統一率は27.4%で、全体の4分の1程度になっている。それでも都道府県議選が41道府県で実施されるなど、日本中が地方選挙一色に染まることに違いはない。

 統一地方選は前半戦と後半選に分かれており、都道府県と政令指定市の選挙が4月12日に、そして一般市区町村の選挙が4月26日に行われる。選挙期間は種類によって異なっており、知事選は17日間、政令指定市長選は14日間、都道府県議選と政令市議選は9日間、一般の市区長選と市区議選は7日間、そして町村長選と町村議選は5日間である。

 選挙期間の最も長い知事選は3月26日が告示日で、10の道県で知事選の火蓋が切られる。その後、3月29日に5つの政令指定市長選が、4月3日には41道府県議選などがそれぞれ告示される。いつもの選挙風景が順次、全国各地に広がっていく。住民が主権者として丁重に扱われる特別な機会がやってくるのである。

ポスター代、選挙カー代を
公費負担する「選挙公営制度」

 ところで、民主主義国家の日本では資金力に乏しい方も選挙に出られるように、選挙公営制度というものを設けている。ポスター代や選挙カーのガソリン代、レンタカー代といった選挙費用の一部を公費で負担するもので、公職選挙法に基づく制度である。公明正大な選挙を確保し、平等でカネのかからない選挙を目指してのものだ。

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相川俊英 [ジャーナリスト]

1956年群馬県生まれ。放送記者を経て、1992年にフリージャーナリストに。地方自治体の取材で全国を歩き回る。97年から『週刊ダイヤモンド』委嘱記者となり、99年からテレビの報道番組『サンデープロジェクト』の特集担当レポーター。主な著書に『長野オリンピック騒動記』など。


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国政の混乱が極まるなか、事態打開の切り札として期待される「地方分権」。だが、肝心の地方自治の最前線は、ボイコット市長や勘違い知事の暴走、貴族化する議員など、お寒いエピソードのオンパレードだ。これでは地方発日本再生も夢のまた夢。ベテラン・ジャーナリストが警鐘を鳴らす!

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