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ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える

デジタルがもたらす
CX(顧客体験)の新たな進化

安間 裕 [アバナード株式会社 代表取締役]
【第13回】 2015年3月25日
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 こんにちは。今回は、少し矛先を変えて、同じバズワード(Buzz Word:流行り言葉)でも、マーケティングなどでよく言われている「Omni Channel(オムニチャネル)」と、デジタルITについて、我々の事例を交えて書いてみます。

 まずは、「オムニチャネル」の定義ですが、まだ、言葉が独り歩きしている感じで、これまでの「マルチチャネル」や「クロスチャネル」とどう違うのかなど、日本はもとより、米国でも議論がされています。

 新しい言葉が登場すると、よくある風潮なので、ある意味、「空論」だと思います。米国でも、「オムニチャネル」とは、「Multi-channel well done」「Cross Channel well Done」つまり、「マルチチャネル」や「クロスチャネル」の「よくできたバージョン」などと言っている人もいるようです。

 少なくとも、デジタルITの進化により、これまでとは異なる「Customer Experience(CX:顧客体験)」をあらゆるチャネル・場所でシームレスに提供することが可能になってきているのです。逆の言い方をすれば、お客様は、あるブランドやショップに対し、どこで何をしようが同じ待遇、同じ体験をすることができるようになったのです。

店頭のサービスを
オンライン化しただけではない

 かなり前ですが、ある国内アパレル大手企業の社長と議論をしているときに「うちは、製品の質やデザインもさることながら、店舗従業員の教育を徹底していて、彼らに顧客対応をさせる機会を持つことが、うちの差別化の最大要素」とおっしゃっていました。そしてECサイトを検討する際に、「ネットで注文し、近くの店舗で受取り、そこで試着をする時に、フィットする商品を勧めてクロス・セルを促す、または、顧客の「CX」をよいものにし、店舗への再訪を促すことができる」とおっしゃっていたことを思い出します。

 これが「オムニチャネル」なのかというと、O2O(オンライン to オフライン)を実現しているという意味ではYesではあるものの、やはりそれだけでは多分少し違うと思います。

 ここでは、我々が、実際に欧米で行ってきている事例をご紹介し、呼び方はどうあれ、デジタルITを駆使し、「チャネル横断型CX」の新たな形としてご参考にしていただければと思います。

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安間 裕 [アバナード株式会社 代表取締役]

団体系保険会社、外資系商社を経て、1998年にアクセンチュアに入社。その後外資系広告代理店を経て2001年に再度アクセンチュアに入社、アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズの設立に携わり2002年8月に同社代表取締役社長に就任。2009年アクセンチュア執行役員アウトソーシング本部長、2010年執行役員ビジネスプロセス・アウトソーシング統括本部長を歴任。副社長としてフューチャーアーキテクトの経営に携わった後、2014年4月にアバナードに入社。1982年明治大学文学部文学科フランス文学専攻卒。1959年生まれ。


ヒントはここにあった!先端ITで日本企業の未来を変える

IT業界のフロントランナーである筆者が、日本企業の経営やビジネスの最前線で働く人々に向けておくる連載第2弾。昨今のITで起きていることを、いわゆる「Buzz Word(はやり言葉)」としてではなくビジネスの言葉で解説。客観的データを基にした冷静な分析で、今日から仕事への意識を変えられるヒントを提供する。

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