「有馬グランドホテル」は兵庫県の有馬温泉街を見下ろす小高い丘の上にあり、最上階「展望大浴苑」からの眺めは壮観。

 有馬温泉といえば塩分濃度が高くて体が芯から温まる「金泉」、細胞の活性化を促す効果があるといわれる「銀泉」の二つの泉質があることで知られるが、展望大浴苑では両方の泉質を楽しめる。

 地下2階の温浴施設「ゆらり」には、男女の大浴場・露天風呂のほか、水着で入る温水プール、フィットネスルーム、浴槽脇のスペースにデッキチェアとバスローブが用意され、ゆっくりくつろげる貸し切り風呂などがある。ここは宿泊客以外も利用可能だ。

 客室は全部で228室。その半分ほどが畳の部屋とベッドを置いた寝室を持つ和洋室タイプだ。

 食事は部屋食が中心だが、洋食、中華、すし・懐石料理と三つのレストランもあり、好みに応じて使い分けられる。朝食については、部屋食よりも50種類のメニューを用意したブッフェが人気だ。

 有馬グランドホテルには姉妹館として「中の坊瑞苑」があり、こちらは、小学生以下は入館できない大人向けの高級旅館。

 夫婦二人だけのときは中の坊、孫と一緒のときは有馬グランドホテルと使い分ける常連客もいる。

純和風の西村屋本館
大型の杉乃井ホテル

 一方、純和風旅館で上位にきたのが、兵庫県の城崎温泉を代表する「西村屋本館」。

 創業150年余りの歴史と伝統を今に伝えるこの宿は、温泉街の中心部にあり、街を一望できる大師山行きロープウエー乗り場のすぐそば。

純和風旅館では唯一、ランキング上位に入った城崎温泉の西村屋本館

 城崎温泉は七つある外湯巡りが楽しみの一つだが、「御所の湯」「まんだら湯」「鴻の湯」といった外湯にも徒歩2~3分で行ける立地だ。

 建物は、近隣の旅館を圧倒するような大きさと重厚感があるが、一歩門をくぐれば手入れの行き届いた日本庭園が心を和ませてくれる。

 客室はこぢんまりとした一間から露天風呂付き特別室までバリエーションが豊富。数多くの茶室や料亭を建築した昭和の巨匠、平田雅哉氏が手掛けた別棟「平田館」に泊まれば、庭と建物が一体となった数寄屋造りの粋を堪能できる。

 西村屋本館での食事は、『日本百名宿』の著者、柏井壽氏が、「冬場ともなれば日本海の至宝ともいうべき松葉ガニが食卓を飾るが、但馬牛をはじめ、海山の幸に恵まれた地のため、四季を通して舌を喜ばせてくれる」と絶賛する。

 泊まらなくても、昼食、夕食共に同旅館で食べることができるのが魅力だが、人気宿だけに早めの予約が賢明だ。

 続く4位の「杉乃井ホテル」は、西村屋本館とは対照的にファミリーや団体の利用が多い、大分県別府・観海寺温泉の大型リゾート施設。

「大型の温泉旅館で人気のところは、ブッフェ料理でも品数が豊富で、地場の食材を使ったおいしいものをきちんと出している」(本田慎一郎・楽天トラベル事業部国内営業部副部長)というのが最近の傾向だが、杉乃井ホテルはまさにその典型。ディナーメニューは約80種類で、関アジ・関サバも並ぶ。