リハウスガールのほのぼのしたCMとは裏腹に、囲い込みの疑いがある三井不動産リアルティ Photo by Hiroki Matsumoto

 では、具体的にどのようにして囲い込むのか。

 例えば、三井不動産リアルティの神奈川県の某支店では以下のようなやりとりがなされている。

 不動産仲介会社役「物件確認なんですが、○○○(物件名)なんですけど……」

支店担当者「あ~、話入ってます(=すでに交渉中です)」

 それから16分後、今度は一般客のふりをして同店に電話してのやりとりは以下の通りだ。

一般客役「ホームページで見たんですが、○○○(物件名)って今は空いているでしょうか?」

支店担当者「ご紹介可能です」

一般客役「あ、本当ですか」

支店担当者「まだ内覧した人は一人もいないので、今週末から内覧可能です」

 他にも、千葉県の支店では、不動産仲介会社からの問い合わせには「すでに商談が入っている」と断ったが、その12分後の一般客からの問い合わせには「内見可能」と答えたケースや、同じく千葉県の別の支店でも、不動産仲介会社からの問い合わせには「すでに申し込みいただいている(ので紹介できない)」と答えておきながら、その21分後に一般客からの問い合わせには「約10日前から空き家になっているので内見可能」と回答している。

 支店の担当者が紹介拒否する方法で多いのは、「すでに商談中」や「契約済み」といったパターンだが、その他にも「売り主が忙しい」「契約確定したのでホームページから削除するところだった」など、さまざまなパターンがある。

 それ故、調査レポートでは「(囲い込みの対応が)非常に手慣れている印象を受け、囲い込み行為が、担当者レベルのみではなく、店舗全体での対応であり、日常的に行われていることが推測されます」と結論付けている。

 こうした囲い込みの実態について、大手各社はどう答えるのか。

 三井不動産リアルティは「囲い込みなんて随分と昔の話。今ではもしも発覚すれば経営会議の俎上に載せられるし、懲罰の対象となる。当社では囲い込みが発覚したケースは全くない」と回答。

 また、住友不動産販売も「物件の囲い込みをやっている事実はない」と否定する。

 だが、今回入手したデータを見る限り、大手各社が囲い込みをやっている可能性は極めて高いと言わざるを得ない。

 監督官庁である国土交通省は、不正の実態について、見て見ぬふりをやめ、本格的な調査を行うべきである。さらに厳罰化も含めた対応を取らない限り、消費者利益を損ねる業界の悪習がなくなりはしないだろう。