経営 X 人事

世界共通、全社員12万人を最高の人材に育てる方法

第1回では、オラクルが組織開発として行っている4つのことや、育てたい人材の条件、そのための取り組みの概要といったベーシックな部分をご紹介しました。今回は、トレーニングに関する具体的なカリキュラムやシステムを、どのように作り上げているか、またグローバルなチームの仕事の仕方についてご紹介します。

最高品質を提供する
センター・オブ・エクセレンス

 オラクル・コーポレーションで組織開発と人材開発の中枢を担っているのは、OTD(オーガニゼーション アンド タレントデベロップメント)という部門で、各国の人材・組織開発担当者で構成されています。

 OTDのミッションは「人事のコンサルタント」

 弊社では、たとえば給与の支払いや経費処理といった事務・プロセスは、全世界で統一され、グローバルのシェアードサービス部門が一括して行っています。つまり、日本から見れば、海外にアウトソースしている形になります。

 では、経営者が、キープしたいと考える人事機能はどんなものでしょうか。

 それは事業戦略に合わせた人事(採用、育成、処遇など)ができること、つまり、ビジネスを推進する上で発生する組織や人材に関する悩みに的確に対応できる、コンサルタント的な役割ではないでしょうか。

 我々OTDが掲げているのが、「センター・オブ・エクセレンス」というコンセプト。ひらたく言うと、グローバルOTDのメンバーが一丸となって、人材や組織に関する“最高品質のソリューション”を練り上げ、世界中の拠点に提供していこう、というものです。

プロジェクトごとに
各国のメンバーが集結

 新任管理職研修を例に「センター・オブ・エクセレンス」についてもう少しご説明しましょう。

 以前、日本オラクルで行う研修は、日本国内のベンダー企業の協力を得ながら、日本で開発・提供されていました。それはアメリカでも、インドでも同様です。

 しかし、この方法では、日本に合った研修は作れても、それがアメリカやインドにも展開できるかといえば、そうではありません。つまり、部分最適のソリューションであったわけです。

 オラクルはグローバルで12万人の組織ですから、管理職も相当数います。その人たちに対して、各国独自カリキュラムやコンテンツを開発し、提供するのではなく、コーポレーション全体として最適なものを提供しようという動きが起こりました。勤務地に関係なく、新任管理職として必ず身につけるべき知識やスキルを特定し、最高品質のプログラムを作り、提供するのです。

 こうして始まったのが、「センター・オブ・エクセレンス」というコンセプトであり、仕事の仕方です。

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あかづえみこ

日本オラクル株式会社  人材・組織開発部 シニアディレクター。
大学卒業後、ベネッセコーポレーション入社。その後、日本ゼネラルエレクトリック、GE Moneyにて、人材育成・組織開発、部門人事、採用、M&Aに伴う人事制度企画、人事ITシステム導入グローバル・プロジェクトなど人事全般を経験。米国本社での実務経験も有する。2008年よりノバルティスファーマのダイバーシティ&インクルージョン室長として、企業風土変革や働き方改革に従事。2011年からは現職にて、グローバル人材育成や全社の組織活性化に取り組む。2014年、働きながら英国のウェールズ大学大学院にてMBA取得。


オラクル流 グローバル組織開発

グローバル組織における組織開発、人材開発は、どのように遂行されているのか。その具体的な中身――外資系日本法人の人事パーソンの仕事の仕方――から、グローバルに組織開発を行う具体的な方法、標準化・効率化の方法を紹介する

「オラクル流 グローバル組織開発」

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