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世紀の3兆円合併が“幻”に
東エレ・アプライド破談の裏

週刊ダイヤモンド編集部
2015年5月12日
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米司法省の拒絶に「納得がいかない」と不満を隠さない東社長。統合破談の発表を受けて、東エレ株は年初来最安値を付けた

 すでに「あとはいつ断念を発表するかだけ」(半導体業界関係者)とみられていた。4月28日、半導体製造装置世界3位の東京エレクトロンは、2013年9月に合意した、米アプライド マテリアルズとの経営統合契約を解消すると発表した。

 「米国司法省から統合後に両社で開発する商品が独占禁止法に抵触すると指摘を受け、解決のめどが立たないと判断した」(東哲郎・東エレ会長兼社長)のが理由という。実現すれば世界の半導体装置シェアの25%、時価総額で約3兆円となる大合併は、当局の「待った」で消滅した。

 当初は14年末の予定の統合時期は3回も延期された。交渉を進めていた8カ国のうち合意が取れたのは4カ国のみ。残りの国は当局が米国をにらみ、承諾しなかった。

 「両社の事業に重複はほとんどなく、事前に米国の独禁法に抵触しないと十分な確認を取っていた。納得いかない」と東社長は不満を隠さないが、実は唯一重複している製品はある。酸化膜ドライエッチャーという、シリコンウエハの上に回路用の穴を刻む機械。今後半導体の銅配線化が進む中、欠かせない製品で、統合すると圧倒的なシェアを握ることになる。

 もっとも、「同様の装置メーカー再編で、既存製品でシェアが高い形になる再編は、米国企業同士ならすでに幾つも認められている。今回米司法省がノーを突き付けたのは、相手が日本企業で“米国企業の利益を害する”形の合併だったからでは」とある製造装置業界関係者は分析する。

 さらに、節税目的と、対等合併の精神を守るための本社をオランダに置き、その下に両社がぶら下がるという合併スキームも「税金が米国に落ちないので嫌がられた」(前同)とみられる。

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