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鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

ドローンで学ぶイノベーションとリスク対策の両立(上)

鈴木寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]
【第31回】 2015年5月28日
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ドローン問題は社会的課題解決の格好の例題
出題「あなたが思う対策を述べよ」

ドローンがもたらすリスクとチャンスを両立させる「最適解」とは?
Photo:dreamnikon-Fotolia.com

 こんにちは。鈴木寛です。

 「空の産業革命」と期待されている小型無人機「ドローン」ですが、総理官邸への侵入事件等の一連の事件やトラブルを受けて、テロ対策や規制の必要性が論じられ、政府や議員の間で規制法の制定を目指す動きもあります。ドローンをめぐる問題は、私たちの社会がイノベーションのリスクとチャンスに直面したとき、どのように対応すべきかを問う典型的な事例です。

 言うまでもなく、事件を教訓にした対策が必要です。すでに他国では政府の重要施設一帯の空域飛行やユーザーの見えない範囲での飛行を禁止するといった措置が取られています。そうした一方で、規制が行き過ぎてドローンの利用が伸び悩むと、新たな社会問題の解決やビジネスの芽を摘み取り、国際的なイノベーション競争に遅れを取りかねません。

 本件は、社会的な課題を解決するプロジェクトの企画・立案・実行を行う「ソーシャル・プロデューサー」を育成する私から見れば、学生や若者に課す格好のケーススタディに思えます。慶應SFCの「すずかんゼミ」受講を希望する学生の選抜試験の問題にふさわしいテーマです。

 せっかくの機会ですので、「入ゼミ試験」の模試としてレポート試験を出題してみます。あなたが学生であれば、原稿用紙1、2枚程度の分量で書いてみましょう。通勤電車内のスマホでお読みの社会人の方は、頭の体操代わりに方向性だけでもイメージしてみてください。

(問)先般、小型無人機ドローンが総理官邸に侵入する事件や墜落トラブルが相次いで発生した。その一方でドローンは様々な産業的応用が期待されている。ソーシャル・プロデューサーの観点から、あなたが思う対策を述べよ。

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鈴木 寛 [文部科学大臣補佐官、東京大学・慶応義塾大学教授]

すずき・かん/元文部科学副大臣、参議院議員。1964年生まれ。東京大学法学部卒業後、86年通産省入省。2001年参議院議員初当選(東京都)。民主党政権では文部科学副大臣を2期務めるなど、教育、医療、スポーツ・文化を中心に活動。党憲法調査会事務局長、参議院憲法審査会幹事などを歴任。13年7月の参院選で落選。同年11月、民主党離党。14年から国立・私立大の正規教員を兼任するクロス・アポイントメント第1号として東京大学、慶応義塾大学の教授に就任。同年、日本サッカー協会理事。15年2月から文部科学大臣補佐官として大学入試改革などを担当している。


鈴木寛「混沌社会を生き抜くためのインテリジェンス」

インテリジェンスとは「国家安全保障にとって重要な、ある種のインフォメーションから、要求、収集、分析というプロセスを経て生産され、政策決定者に提供されるプロダクト」と定義されています。いまの日本社会を漫然と過ごしていると、マスメディアから流される情報の濁流に流されていってしまいます。本連載では既存のマスメディアが流す論点とは違う、鈴木寛氏独自の視点で考察された情報をお届けします。

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