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『うつ』のち、晴れ 鬱からの再生ストーリー

SEやプログラマーに忍び寄る“新しい”うつ

~ 専門家は語る(御茶ノ水医院 院長 市川光洋氏)【後編】~

西川敦子 [フリーライター]
【第8回】

 30代を中心とした「マック労働者」に、うつの危険がしのびよっている――。こんな指摘をするのは、精神科医の御茶ノ水医院 市川光洋院長だ。

 この場合の「マック労働者」とは、マクドナルドで働く人のことではない。マッキントッシュを駆使するプログラマーやシステムエンジニアなど「知識専門職」のことだ。もちろん、これはあくまでもたとえ。マッキントッシュを使わない知識専門職も、当然ながら含まれる。

 「格差は働き方にも広がっている。今、労働者は、マクドナルドのようなマニュアル式の仕事をする人と、知識専門職など、知識労働をする人に分かれつつあります」。市川院長は、2つの働き方を「MacⅠ」「McⅡ」と名づけている。ここでは簡単に「マッキントッシュ型」「マクドナルド型」としておこう。

「働き方格差」の時代に広がる
新しいうつ

 「マクドナルド型(マニュアル労働)」の働き方は、収入が比較的低い。そのうえ、他人との代替が可能なので、失業の不安にもさらされがちだ。そのかわり、職場での競争は激しくなく、労働時間も一定している。仕事はどちらかといえば単調で、さほど勉強する必要はない。「仕事は生活の糧」と割り切っている人も多く、「対人関係を除けば、仕事そのものについてのストレスはあまり大きくないのでは」と市川院長はいう。

 これに対し、「マッキントッシュ型(知識専門職)」の働き方はかなりストレスフルだ。前回触れた「仕事一体型」の人は仕事にアイデンティティを見出していたが、彼らは自分の「専門領域」に存在意義を見ている。専門分野の知識を深めるため、かなり勉強している人がほとんど。技術革新のスピードに遅れまいとつねに必死だ。他人との代替がきかないだけに負担も大きく、残業時間が多い。おかげで最近、過労とプレッシャーからうつを発症する人が急増している。専門性は諸刃の刃。武器にもなれば、罠にもなりうるのだ。

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西川敦子 [フリーライター]

1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。西川氏の連載「『うつ』のち、晴れ」「働く男女の『取扱説明書』」「『婚迷時代』の男たち」は、ダイヤモンド・オンラインで人気連載に。


『うつ』のち、晴れ 鬱からの再生ストーリー

うつをきっかけに、生き方や働き方を見つめ直した人々にフォーカス!うつに負けない、うつを乗り越えるための知恵と活力を探っていく。

「『うつ』のち、晴れ 鬱からの再生ストーリー」

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