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『うつ』のち、晴れ 鬱からの再生ストーリー

中堅社員を追い詰める「職場のクレーマー」たち

~ 専門家は語る~精神科医・名越康文氏【後編】~

西川敦子 [フリーライター]
【第31回】

 JTの缶コーヒー「Roots」の駅貼りポスター「ルーツ飲んでゴー!」が話題になっている。

 「部下を起こしたら逆切れされた。」
 「話し合い、というか取り調べ。」
 「部下のミスは、自分のミス。自分のミスは、自分のミス。」

 上記のようなコピーに思わず噴き出してしまつつも、「ウンウン、わかる」とうなずいてしまった人も多いだろう。モデルの坂口憲二の「トホホ」な表情とあいまって、中堅ビジネスマンの悲哀が読み手の心にしみるのだ。

 無理難題ばかり押し付けるくせに、いざというときは責任放棄する上司。文句言い放題の顧客。注意すると言い返してくる部下。今の世の中、どっちを向いてもクレーマーばかりだ。

週刊ダイヤモンド 「週刊ダイヤモンド」では2008年1月26日号で「恐怖のクレーマー」を第一特集に掲げた。保護者からのクレームで自殺に追い込まれる教師や、医療過誤を叫ぶ患者に怯える医師など、さまざまなケースを取材している。学校や病院だけではない。一般企業の職場でも、同じような問題が起きている。

 クレーマーのターゲットには誰もがなりうるが、とくにしわよせをくらっているのが、30代前後の中堅層だろう。企業の人口構成は逆ピラミッド型になっている。頭の上には、40歳以上の大量採用時代に入社した上司たちが大勢いるため、彼らにのしかかる重圧は大きい。就職氷河期が続いたせいで部下は少なく、いるのは世代間ギャップのある新人たちだ。つまり、上からも下からも、クレームにさらされやすい立場なのである。

 「Roots」のCMやポスターのように自虐ネタになるうちはまだいいが、クレーマーたちとの軋轢が許容量を越すと、心のバランスを失いかねない。

 「しかも、今の30代は人当たりがよく、自分を主張しすぎない人が多い。ただ、それがやや行き過ぎている気がする。『過剰適応世代』といえるかもしれません」と精神科医の名越康文氏は指摘する。

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西川敦子 [フリーライター]

1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。西川氏の連載「『うつ』のち、晴れ」「働く男女の『取扱説明書』」「『婚迷時代』の男たち」は、ダイヤモンド・オンラインで人気連載に。


『うつ』のち、晴れ 鬱からの再生ストーリー

うつをきっかけに、生き方や働き方を見つめ直した人々にフォーカス!うつに負けない、うつを乗り越えるための知恵と活力を探っていく。

「『うつ』のち、晴れ 鬱からの再生ストーリー」

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