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野口悠紀雄が探る デジタル「超」けもの道

「アカデミー賞」の意味について、
ニューヨーク・タイムズの記事数で考える

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第31回】 2008年6月30日
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 アメリカの映画賞である「アカデミー賞」について、ニューヨーク・タイムズ(NYT)の記事数から何を読み取れるかを見ることにしよう。ここで考えたいのは、つぎのような論点である。

(1)アカデミー賞の効果。ある映画のできばえや俳優の演技が優れていれば話題になるのは当然のことであるが、アカデミー賞の存在は、話題を増幅するか?

(2)アカデミー賞を獲ったから有名になるのか、それとも、有名だから(あるいは実力があるから)アカデミー賞を獲れるのか? もちろん、いずれも正しいと思われるが、どちらがより顕著と言えるか?

 これを、ケイト・ブランシェット(1969年生まれ)とグウィネス・パルトロウ(1972年生まれ)のケースについて見てみよう。2人は、同世代の女優であり、第71回(1998年)のオスカー(主演女優賞)を争った(※注1)。パルトロウは「恋におちたシェイクスピア」、ブランシェットは「エリザベス」。獲得したのはパルトロウだ。

(※注1)アカデミー賞の年次の表示法は混乱しやすいので、注記しておく。「恋におちたシェイクスピア」も「エリザベス」も、1998年に公開された映画である。これらについてのアカデミー賞は、「1998年」と呼ばれる。その授賞式が行なわれたのは、1999年3月21日である。

 この2人のそれぞれが登場するNYTの記事数の推移を見ると、【表1】のとおりである。以下では、記事数を「人気」の代理変数と解釈することにしよう。

◎【表1】2人がNYTに登場する記事数の推移
表1
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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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