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エジプトの新首都計画は「第2のドバイ」を目指す

佐々木良昭
2015年8月7日
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ニューカイロのビジネスチャンスと
オールドカイロの改修計画

カイロはドバイと並ぶ中東の流行発信地

 中東研究家の間では、「中東で国家の体を成しているのはトルコとイラン、そしてエジプトの3ヵ国だけだ」と言われている。その中東全域の首都とも言える存在が、エジプトのカイロだ。現在の人口は約1800万人と、東京より500万人ほど多い程度だが、カイロ市のウェブサイトによると、「2050年までには4000万人にまで膨れ上がるだろう」と予測されている。カイロは、それだけ成長の可能性を秘めた街だということだ。

 カイロは、アラブ首長国連邦のドバイと並ぶ中東地域の流行発信地である。訪れたことのある方ならよくご存じのはずだが、街中にはいくつもの巨大ショッピングモールがあり、店内にはヨーロッパのブランド品や最新モードがずらりと並んでいる。それらを購入するエジプトの富裕層が、中東地区のいわばファッションリーダーだ。

 エジプトでは、全国民の約1割に当たる1000万人が「超」のつく富裕層である。しかもこの国には相続税の制度がないため、極論すればお金持ちは半永久的にお金持ちであり続けることができる。

 そんな富裕層の多くが住んでいるのがカイロ市の東方、カイロ空港にも近い一帯に広がる「ニューカイロ」だ。縦横40km以上もある広大なニュータウンで、砂漠の中に立地しているため空気が新鮮で、日が暮れると涼しくなる快適な地である。そのため、最近ではあえてこの地に別宅を構えるヨーロッパの富裕層もいるそうだ。

 ここには富裕層をターゲットにしたゴージャスなショッピングモールがあるし、5つ星ホテルも目に付く。高級レストランやスーパーもあるし、スポーツセンターやゴルフ場もあれば、もちろん国内外の企業が入居するオフィスビルも並んでいる。

 個人の邸宅はアラビアンナイトのお城を思わせる凝った作りのものもあるし、ヨーロッパ調のモダンな建物もあり、総じて敷地面積が広大だ。

 現地でディベロッパーを営む私の友人の話によると、これらの邸宅の多くは個人所有のものだが、最近は分譲マンションの形式で販売されるものも目に付くようになり、比較的若い富裕層の間で人気を博しているということだ。

 お気づきのように、ディベロッパーやアパレル産業、ホテル、飲食、アスレチックといった分野のビジネスマンの視点で考察すれば、富裕層の多いこの地区はきわめてポテンシャルの高い一帯だと言えるだろう。エジプトへの現地視察ツアーを予定しているような方は、ニューカイロをぜひツアーの一環に組み入れることだ。

 ニューカイロから西に向けてクルマで約20分の場所を流れるナイル川の両岸に広がっているのがオールドカイロ、すなわちカイロの旧市街である。

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